約三年ぶりに、東京都の無形民俗文化財にも指定されてゐる「世田谷ボロ市」へ出かける。
前回は人災疫病の感染者が日本國内で初めて確認されたとされる、令和二年の一月十五日。
以降はこの戰國時代から續く市も中止を余儀なくされ、これからこの無形文化財はどふなってしまふのだらう……、と思ってゐたが、かうして再開されたのは何より。
昼過ぎに訪れると、かなりの人出だったが、あんがい人は上り下りに分かれてゆっくり整然と流れてゐて見世が見やすく、押し合ひへし合ひの混乱はなかったのが嬉しかった。
おかげさまで興味をそそる“お寶”を探し當てて、昼間の空氣に暖められた夜道を帰りけり。