迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

旅といふ榮養。

2021-06-28 10:37:00 | 浮世見聞記


すでに夏の日差しの堤道。


その鮮やかな緑に、

夏の鐵道旅行の車窓を思ひ出す。


窓に背中を向けて座る新しい車両ばかりになり、

かつての風情が失はれて、

旅行のかたちも考へねばならぬと、

決めた直後に國難で、

旅する樂しみすら今は待つほかなし。



私が手猿樂を立ち上げやうと閃ひたのも、

夏の廣い稲田をいく鐵道のなか。


夏、鐵道、旅行──



この國難下にあって、

いかに人生の滋養であるかを知る。






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