迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

寶さがしの一冊。

2019-09-30 23:00:27 | 浮世見聞記
まう夏ではなし、かと言って秋でもない中途半端な陽気ですが、さうですか、“読書の秋”ですか………。




いや、私は季節に関係なく一年中、本を読みますよ。

読む本を切らすと、たちまち禁断症状が出るんで……。

ですから常に買ひ溜めた状態になるんです。

かういふのを、ツンドクとか云ふらしいですね。


私は興味を持った本なら、分野に関係なくなんでも読みますよ。

逆に浮世で話題の作品でも、興味がなければ完全無視です。

もっとも、興味を感じたことは一度もありませんが。

ええ、アレは出版社が報道屋を手先に使って煽ってゐるだけですからね。

そんなのに煽られるヒトって、結局は騙されやすいヒト、ってことでしょ?


自分でもこんな本を書ひてみたいとか、舞台となった場所を訪れてみたいとか、さういふ心が奮ひ立つ作品に出逢へた時の幸福感は、また格別ですね。

いや、書名なんていちいち挙げてゐたら、キリがありません。

べつに他人(ひと)にオススメするつもりもありませんし。

……ええさうですよ。

さういふのって、自分の感性の押し付けみたいで、私は好きではないんです。

ススメるのも、ススメられるのも。

私は過去に他人(ひと)からススメられた本で、よかったと思へた本なんて、一冊もありません。

だから、ヒトにススメたりもしないんです。



『自分で見つけた自分だけの一冊』──


これこそが、真実(ほんとう)の寶物と云ふもんでせうね。




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ニッポン徘徊──東海道38 江尻宿→興津宿... | トップ | ニッポン徘徊──東海道39 薩埵峠 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。