都心へ行く用事が出来し、“密”にならぬ時間帯を狙って城を出る。
さうさう、都会には「地下鐵道」といふ乗り物があるのじゃった……。
通風口からの冷風に、“夏が来るにほひ”を聴く。
さうさう、都会には「地下鐵道」といふ乗り物があるのじゃった……。
通風口からの冷風に、“夏が来るにほひ”を聴く。
さうさう、こんな“にほひ”じゃったよ、都心の夏は。
……さて、街の現状を我が耳目で確かめたところで、城に戻らん。
今日確認された東京都の感染者數は三十四人じゃとな。
肝煎りの“東京ナントカ”を発令するとかしないとか。
當然の數字じゃろな。
自宅軟禁令の解除を、「終息(収束)宣言」と勘違ひして浮かれた戯(たわ)け者がいかに多かったか、といふことじゃからのう。
──これこそが、ワシの待ってゐた樂しい知らせじゃ!
それにしても、治療藥なくして本當の収束(終息)などあり得んといふ認識が、なにゆゑに欠けておるのかがわからん。
こちらは城からの物見を、なおも強化じゃ。
都心での用事を、今日のうちに済ませておひて良かったわい……。