國民への生活補償を澁り、自力で再建させやうとする「人体實験」の結果が、早くも表れてきてゐる。
東京都が、“夜の街”を病原菌と言はんばかりに名指ししたことが、いみじくもさうした本音を認めたことになるのだ。
店側がどんなに防疫に努めても、客側から持ち込まれてはだうにもならないのだ。
それは“夜の街”に限らず、對面業のすべてに当てはまる。
三十九県で抑制解除し、矢継ぎ早に東京圏でも『事態はほぼ収束(終息)したと考へられる』と得意満面に解除してわずか一週間ばかりでこの有様は、みっともない結果に終はった“韓流防疫”の轍を、まさに踏まんとしてゐるものだ。
「第一波はまだ収まっていない。ただ息を潜めてゐただけだ」
との認識が、正しいと思へてくる。
先日は東京上空を数機のジェット機が疾走してオメデタイ輩が感涙したさうだが、かうした嘘臭ひお祭り騒ぎと、それを企画する人種が私は大嫌ひだ。
私も昨日に實見したが、現状の通勤電車も“數字”に関わっていないとは言ひ切れない。
だがそれは、その時間に乗らざるを得ない人々が大半であらう。
為政者の“お願ひ”やら“苦言”やらも、いい加減限界があるといふものだ。
私はそれをいちいち聞くつもりはない。
ただ、自分の目で城から物見をして判断したことに、従ふだけだ。