予斷は許されない状況ながら、まずは一命を取りとめたとの報に、心底ホッとする。
昨晩、十八日の午前九時ごろ横濱市西區淺間町の信号や歩道のない道の交差點で、七十三歳の運転する乗用車にはねられ頭を強く打って重体、との急報に接したときは、志村けんさんの時のことが脳裏をよぎり、「まさか、止してくれよ……」と無事を祈り續けて今日になり、そしてやうやくの續報、いかりや長介さんと志村けんさんが助けてくれたのかな……、と安堵の笑みとなる。
ビートルズの来日公演でザ・ドリフターズが名誉の前座をつとめた際にはヴォーカルとして出演、その後もバンドグループとしてのザ・ドリフターズでは思はず耳をそばだてたくなるほどの美聲を聴かせ、本物のミュージシャンとして尊敬してゐる一人なだけに、今回の朗報にはとにかく、とにかくホッとする。
……志村けんさんの時の、あのやうな思ひだけは、まういやだ。