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池上本門寺下の、子院と覺しき同宗派の寺院の傍を通る。
晩夏の昼下がりに靜かな風情が漂ふその佛の庭に、なんとなく惹かれるものありて、立ち止まる。
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江戸時代の貫主が、「信者以外には施しをせず、また受けない」とのお家藝を實行して幕府に睨まれ冷遇された旨が、供養塔の脇にしたためられてゐる。
ホトケのミチを妨げてゐるのは、結局のところ自分自身、と云ふことだ。
京濱國道沿ひのマンション屋上に、何かの尊像を見つける。
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なんだらう、とのギモンは愚問じゃ。
ただ無心に、ナムナムナム……。
しかし外に出ると、何かしらの面白いものを見つける。
ヒトだったりモノだったり。