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クリスマスにはなんの気持ちも無いが、かうした電飾住宅を見かけるやうになると、「そろそろ、そんな時期か……」と、季節の一里塚を見た気にはなる。
東日本大震災後の計画停電とやらで一度は下火になり、やがて廃れると思ひきや、意外と息が長い。
あの大災害より前のことだが、サンタクロースが窓から入らうとしてゐる電飾マスコットの隣りの窓で、唐草模様の風呂敷を背負ったドロボーが、ギョッとした顔でこちらを振り向ひてゐるマスコットを見かけた記憶がある。
かなりブラックな洒落だが、しかしそちらのはうが面白くはあった。
それよりも私は、
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かうしたモノに、やはりすうっと目がいく。
そこに私は、わたしを見る。