いつまでも殘暑を引きずったやうな氣温の日中、目黒不動尊にお参りする。
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それまでは他の用事のためにどうしても駆け足でしか参詣できなかったので、やっとじっくりお不動様に御挨拶が出来て、やっと氣持ちが落ち着く。
見れば、カマキリが日なたぼっこをしてゐる。
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もっと氣温も落ち着けば、ニンゲンも日なたぼっこが心地よいのだが。
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そのままの流れで、めぐろ歴史資料館にも立ち寄り、秋の企画展「目黒の戦後」を覗く。
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落語の傑作「目黒のさんま」の目黒だが、現在はどこを向いても同じ住宅風景ばかりが廣がるこの區内から、歴史文化の痕跡を見つけ出すのがいかに困難であるか、この企画展を担當した學藝員が資料集めに苦勞したとの話しからも充分に窺へる。
ただ、戰後東京の世相變化として、見合ひ結婚した夫の両親と同居し、私用の外出も認めてもらへない閉塞的環境下において、義父が溺愛する孫長男の通ふ小學校の“PTA”に参加することは認められたおかげで、やっと“外の世界”へ公然と出られる解放感を得た、との談話記録は、土を掘ればだいたいどこでも出てくる土器の欠片以上に、發掘価値の高い歴史だと思った。