午前中、東京都に線状降水帯の警報が發令云々。
つひにトウキョウ圏にも来るべきものが来た、か。
忘國策企業が、鐵道車両の空調装置や自動ドア、ブレーキ装置の安全性を、三十年前から放棄云々。
しかも、試験結果を意図的に改竄してゐたと云ふのだから、これはまう立派な惡質詐欺事件だ。
さうした不正を恒常化させてゐた理由が、
「今まで事故が起きてゐないから」。
これでは責任感のない學生アルバイトと、なんら変はらない。
さうした惡知恵を、なぜもっと公共の利益へ変換させられないのかといつも不思議に思ふが、それは人間がそこまでだからだらう。
私はかつて、國鐵末期までの車両の冷房の匂ひが好きで、あれによって「今年も冷房の季節が来たか……」と、夏を實感してゐたものだが、それはもしかして“キケンな香り”だったのかもしれない、と思ふと、古き良き思ひ出を壊されたやうで、殘念な氣持ちになる。
ちなみにこの國策企業は十年ほど前には、自社製造の大型トラックやバスが走行中に脱輪すると云ふ、とんでもない欠陥事件を起こしてゐる。
神話は、いよいよ神話でしかないやうだ。
かうして今年もまた、「今までに経験したことのない」夏を経験するのだらう。
樂しみなことだ。