作家の赤川次郎さんが、今日付の朝日新聞に茶番大運動會の中止を求める一文を投稿云々。
内容は既に誰もが思ってゐる──であらう──事柄で、特に目新しいものはないが、國民的作家からもつひにかういふ聲が上ったと云ふところに、意義があるのだらう。
私も學生時代に、母が赤川作品を愛讀してゐた影響でずいぶん讀んだものだが、松本清張のやうに作品の當たり外れがない、安心して讀める作家と云ふ印象がある。
その安定且つやさしい文体は、いまも健在のやうだ。
報道屋は本領であるところの先棒担ぎ根性で、そろそろ運動會氣運を煽り始めてゐるやうだが、私はラジオなどでさういふ話題が出てくると、すぐに遮断してゐる。
いまの調子では、為政者はなにがなんでも「安心安全」を白々しく騙る茶番劇を、強権的に實行するつもりらしい。
が、これからはそんなものには一切手を貸さず、また一切無視することが、力の無い弱小庶民に出来る、もっとも強力な意志表示であると、私は信じる。