迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

白昼念錠。

2023-05-02 22:00:00 | 浮世見聞記
朝から空がカラリと澄みわたってゐると、もふそれだけで、何でも出来る氣になってくる。


近くで誰かが、鍵が開かないと慌ててゐる。

私はそれを背中に聞きながら、向かふの車庫に留まってゐるあの電車に、乗りたいものだと考へる。



やがて、鍵が開いたと歡聲が上がる。


私は驛へ行く。

あの電車が動いたさうだ。










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 勿論談談。 | トップ | 靈干破破。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。