東京都は飲食店に對し、「コロナ対策リーダー」に登録して約四十五分の説明動画を視た店に限り、一日四萬圓の補助金を支給云々。
コロナ對策リーダーとは、来店客に感染予防の徹底させる“監視役”で、飲食酒の時以外にマスクを外してゐると、早速飛んで行って注意するなど、面倒な役回りをやらされる云々。
まず間違ひなく、これから様々な悲喜劇が展開されることだらう。
行政としては、いかに四萬圓を出さずに済ませるか、關所を設けたと云ふところだらうが、しかしそれは、「自分の店は自分でなんとかしろ」と云ふ、本音の顕れでもある。
星の數ほどあるお前らを一軒一軒相手にしてゐられるか、と。
やうするに、「自治」を求められてゐるわけだ。
それは、民主主義と云ふことになってゐるこの國の、お家藝であるはずのものだ。
この國難にはいまだクスリに期待が持てないぶん、終熄させるには各々の自覺と地道な自治に恃むしかない──
人災疫病の蔓延から一年が経ち、すでに明確な答へは出てゐる。
あとは、いかに自身の生活と摺り合はせていくか、だ。