迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

示しのつかぬオトナたち、さりながら。

2018-08-10 23:23:23 | 浮世見聞記
平成最後の一年は正月八日からこの方、若い人たちに示しのつかぬ“人生のセンパイ”たちが、多く摘出されてゐる。 日本の伝統文化を詐欺の道具に使った詐欺師、 相手選手を潰しにかかった大学アメフト部の監督、 医大の裏口入学斡旋に絡んだお役人、 色付きメガネが分かり易いアマチュアボクシングの会長、 などなど。 そしてそれらの尻馬に乗るかの如く、大学チアリーダー部コーチの、部員への暴言問題、な . . . 本文を読む
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闘将また逝く。

2018-08-08 22:51:20 | 浮世見聞記
翁長沖縄県知事の逝去を知る。 享年67、私の師匠とわずか二歳違ひの若さだ。 當世ではまだまだ現役の世代、あまりにも早い逝去に、口惜しいのは翁長知事ご本人なのではないだらうか。 沖縄県民を代表して在日米軍に面と向かって「No!」を突きつけ、また本土政府へも面と向かって抗議できる唯一の立場の方の逝去に、これから沖縄はどうなるのだらう──? 琉球の傳統芸能を通して、沖縄には常 . . . 本文を読む
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河童への疑問。

2018-08-08 16:12:14 | 浮世見聞記
ラジオにて曰く、 『生きてゐるからには、苦しいのは当たり前と思へ』 ──芥川龍之介 “難しい数式をアタマに詰め込むのも、生きるため”──? “やりたくもない仕事をやるのも、生きるため”──? 何をバカなことを! 目的もなく生きてゐるから、苦しくなるのだ。 それはすべてをおのれ以外のせいにしたがる他力本願の太平楽が、勝手に酔ってゐるだけのこ . . . 本文を読む
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それが計画的。

2018-08-07 23:30:02 | 浮世見聞記
今年最大の悪質詐欺師、粉飾決算で追起訴さるる。 さりながら、肝心の新成人女性の心を傷付けた大罪については、意図的であったことを法律的に立証出来なかったとやらで、立件不可能に。 成人式当日に“ドロン”したことが、意図的であった何よりの証拠だらうと思ふが、けっきょく司法のやることはそんなものである。 だがそのかわり、粉飾決算の件で、この悪質詐欺師を徹底的に叩きのめすことだ。 スリッパでゴキ . . . 本文を読む
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動画配信の妙。

2018-08-07 20:04:23 | 浮世見聞記
銀座八丁目の博品館裏を通る「金春通り」で開催の“金春祭り”の様子を、自宅で配信動画を通して見物する。 当地は江戸時代に金春太夫の拝領屋敷があったことに因み、昭和六十年に先々代の金春流宗家が始めた路上能の催しで、当流の故郷である奈良で演じられてゐる内容に多少の趣向を加へたものを、“盛夏を彩る銀座の風物詩”だとかで、毎年この日に演じてゐる。 過去に三度、現地に出掛けて見物してゐるが、実際の演能 . . . 本文を読む
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お神楽のえにし。

2018-08-05 23:13:10 | 浮世見聞記
昼間は部屋に籠もって炎暑をやり過ごし、夕方から近所の八幡神社の祭礼に出掛け、横越社中の土師流里神楽を二年ぶりに観る。 夕方からの演し物は、神武天皇がまだ天皇となる以前、“神倭伊波礼毘古命(かみやまといわれひこのみこと)”と申し上げた時分の物語で、兄の五瀬命(いつつせのみこと)が奮戦虚しく命を落とす「神武東征記」、 そして宿屋の女主人に化けた土雲(土蜘蛛)を、家来と力を合わせて退治する「大 . . . 本文を読む
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熱さに黙したるや。

2018-08-04 20:24:44 | 浮世見聞記
今年も、川崎の稲毛神社例大祭で上演された間宮社中の里神楽を観る。 さりながら、七月から続く熱さに昼間は誰もが出控へてゐるやうで、祭礼に訪れる人はまばら、露店の人たちも暇を持て余し気味。 昨年までの賑はひを思ふと、さすがに寂しくなる光景だ。 かく言ふ私も、今朝の空に出かけるのを躊躇(ためら)わなくはなかったが、神楽が始まる頃には舞台前がちょうど日陰になること、そして何より、我が手猿楽をエ . . . 本文を読む
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それはみずからの燦めき。

2018-08-03 23:55:01 | 浮世見聞記
明らかに夏のものではないこの熱さのなか、旧家の庭に一輪のヒマワリが咲いてゐるのを見かける。 それは、今が確かに夏であることを示すためか、 或ひは夏といふものがあった面影を伝へるものか……? 某所で、また80年代の名車に出逢ふ。 今度は、トヨタのマークⅡ。 車体の一部が錆てゐるなど、だいぶ走り込んでゐる感はあるが、イマドキの全メーカーに共通の、ずんぐりとした個性皆無な . . . 本文を読む
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隠れし名車。

2018-08-02 22:27:36 | 浮世見聞記
都内某所で、懐かしい名車に出逢ふ。 日産のローレル。 これは80年代半ばから90年代初めにかけて造られた型で、レパードとほぼ同年代。 その頃、街中でよく見かけた憶えのあるクルマのひとつだ。 私のやうな、クルマの免許を持っていない者でも「かっこエエなぁ……」と惹かれるクルマこそが、ホンマの名車やね。 . . . 本文を読む
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