五月休みに九州佐賀の実家に帰っていたMさんが、
「小石原焼に行ってきた」といって、
小さなトビカンナの皿を見せてくれた。
白化粧した生地に、茶色のとびかんなの跡がかわいらしい。
すぐに、以前行ったことのある、九州大分の小鹿田焼(おんだやき)を思い出した。小鹿田焼きは、未だに土作りから焼成まで、昔のままの製法を守って、集落全体で小鹿田焼きを焼いているユニークな窯場だ。なぜかここの技法の主流が、とびかんながなのだ。(写真は、小鹿田焼のとびかんなの大皿)。
思い立って、さっそくとびかんなを買ってきて、白化粧した皿に、実際にやってみることにした。
ところが、なかなか思うようにかんなが飛んでくれない。
こんな不ぞろいなおかしな模様が出来上がってしまった。上達するまでにかなり練習がいりそうだ。
*「とびかんな」とは、薄い鋼の陶芸用の削りかんなの一種。回転する轆轤の上に生乾きの作品をおいて、削りかんなをあてると、かんなの跳ねた跡が不思議な模様になる。