東京の孃のところで、賑やかな歳の瀬を過ごしています!
今年一年、お世話になりました皆さまに、心から感謝申し上げると共に、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆さま、よいお年をお迎えくださいますよう 。
Merry X'mas
真っ赤な まゆみの実 です
山の上から 赤い実を見つけて 小鳥たちが食べにきます。
いま、一番多いのは メジロ と ジョウビタキ と ヒヨ
コゲラも 時々やってきて、コツコツと木をつついています。
日当たりの良い午前中は、名前を知らない小さな小鳥たちでにぎやかです。
赤い実をつけたせんりょう
千両は、庭のところどころに自然に生えてきます。小鳥のフンが、種を運んでくるのでしょう。それが生長して青い実が赤くなる頃になると、すかさず小鳥が食べにきます。
赤い実は、お正月になる前に ほとんど小鳥たちに食べられてしまいます。
赤い鳥 小鳥 なぜなぜ赤い 赤い実を食べた
赤い実を食べても なぜか小鳥は 赤くなりません。
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小鳥に食べられてしまう前に、花器に活けて
Merry X'mas
みなさま、よいクリスマスを!
今年ももう 年末ですねー!
日常使いの食器を片付けていて、ふと、エッジの欠けている食器に気がつきました。そうだ金継ぎをしておこう、 こんな寒い日には室内で出来る丁度良い手仕事だし・・・、早速欠けた器を集めてきて金継ぎをすることにしました。本格的な金継ぎではなく、ごく簡単な方法なのでご紹介します。
金継ぎを終えた器たち
まず用意するものからご紹介しましょう。
欠けを埋める水中ボンド・金粉を接着させる漆・表面につける金粉
欠けた物は、欠けた所を水中ボンドのパテAとBをよく練って埋めておきます。
割れたものは、かけらを繋ぐ陶磁器用エポキシ樹脂のボンドで接着してしばらく置きます。
欠けた所をパテで埋めた状態
欠けた箇所をきれいにパテで埋めて平らにしたら、パテが乾くまでしぱらく放置しておきます。
パテが乾いたら、その表面をやすりでといで滑らかにし、その面に漆を薄く塗ります。
割れを繋いで滑らかにした状態
漆を塗ったら、その面に金粉を静かに振り落としていきます。
金粉は筆の穂先につけて、トントンと筆をたたくようにして落とします。
そのまま下地が乾くまでそっとしておき、表面が乾いたらそっと金粉を磨くと、金粉が光ります。
所要時間は2時間ぐらい。
材料は釣り具屋さんの、ルアー装飾用に使う「漆」と「アルミ系金粉」でもOKです。
ちなみに、ここでは手持ちの陶芸用の純金を使いました。
経験的には、磁器(白磁器)の器よりも陶器の器のほうが、見た目にしっくり行きます。
強冬型の気圧配置の影響とかで、日本の各地に大雪の報。
というのに、ここ静岡( 谷津山)ではまだ木々が紅葉しています。(昨日の写真)
ちょっとみると優雅で美しいけれど、紅葉した葉っぱは、風が吹くたびに舞ってきて、家の前にたまります。毎日毎日掃いても掃いても終わらない・・戦いです。
(桜の木だけはもうずっと以前に、葉を落としてしまっていますが・・・・写真)
「枯れ葉」も「落ち葉」も、ロマンチックな恋の場面によく登場しますが、それが、だいたい「別れ」とか「失恋」とか恋の終わりに通じるのは、枯れ葉が切ない冬につながるからでしょう。
あの頃は 人生はずっと美しかった 太陽も今日よりずっと燃えていた
時は去り 静かに降りつむ落ち葉よ 暮れ行く落葉よ 暮れゆく秋の日よ
「枯れ葉」の一部
枯れ葉ちる夕暮れは 来る日の寒さをものがたり、
雨に壊れたベンチには 愛をささやく歌もない
恋人よそばにいて こごえる私のそばにいて
そしてひとこと この別れ話が 冗談だよと 笑ってほしい
これは昔流行った「恋人よ」の歌詞
まあこんな具合です。寒さに向かうこの季節は、誰だって何気に物悲しいものですよね。
ところで、掃いても掃いても落ちてくる枯れ葉を集めて、 庭の隅に積み上げました。
焼き芋も たき火もできず ぬれ落ち葉
ずっと行きたいと思いながら行けないでいた「益子」に行ってきました。
栃木県益子町といえば、誰でも知っている益子焼きの町です。
濱田庄司記念益子参考館の中庭
今回の目的地は濱田庄司邸です。益子の焼き物を世界的に有名にした濱田庄司の自邸を中心に、仕事場、窯場、幾棟かの資料館が、緩い丘陵地に広がっています。「濱田庄司記念益子参考館」、そこには、生前、彼が蒐集した品々や、自分の作品、交流の深かった河井寛次郎やバーナード・リーチらの作品が、惜しげもなく並べられていました。自然をそのまま取り込んだようなゆったりとしたお庭を、師走を迎えて終わりに近づいた紅葉が、美しく彩っています。
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実は、世界遺産になった日光東照宮に行くという友達と日光まで新幹線で行って、その帰り、私は一人で益子まで足を延ばしたのです。宇都宮駅前から出ている益子行きのバスは、街中を過ぎるとほとんど乗客もありません。貸し切り状態のバスに揺られて1時間余り行くと、そこが益子でした。
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濱田庄司は、東京の出身ですが、「京都で道を見つけ、英国で始まり、沖縄で学び、益子で育った」と、自ら語っているように、世界を視野に仕事をしてきた人です。バーナード・リーチと共にイギリスに渡り「スリップウェア」の技法を再現していますし、日本の民芸の創始者といわれる柳宗悦や河井寛次郎たちと共に、世界中の民芸品を掘り起こし蒐集し「民芸運動」を起こしたことでも有名です。
イギリスのスリップウエアーの蒐集品
今回の展示は「SLIP WORKS/泥しょうの仕事」展
濱田庄司やバーナード・リーチの、スリップ(泥しょう)を使用した多彩な陶芸作品を展示したものです。泥しょうというのは、「泥」を用いた技法なのですが、現代の陶芸でも盛んに使われているもので、私たちも「化粧掛け」と言っていろいろな泥しょうを使っています。刷毛目、書き落とし、飛びカンナ、イッチン、等々、粘土生地と相性の良い泥を表面に施す技法は、すべてその仲間です。
濱田庄司作品
本でよく見知っているリーチや濱田庄司の本物の作品を、じっくりと見ることができました。 貸し切りの美術館で、本物と1体1で向き合う幸せを、ため息をつきながら堪能したのでした。
ここが濱田邸の母屋だったところ
ウイークデイの午前中だからでしょうか、広い屋敷の中に人の姿はありません。 母屋の壁に「コーヒー」の張り紙があったので、奥の方に声をかけてみました。女の人が出てきて「今日は寒いからこちらへどうぞ」と、小さな書斎風の部屋に案内して下さり、ストーブを焚いてくれました。
部屋の書棚には、濱田庄司が読んだのでしょうか、本が積まれています。 コーヒーカップは、ここの濱田窯を継いだご子息の作だそうで、昔からの益子の伝統的な甕やすり鉢に使われた柿釉を使ったものでした。柿渋のようなくすんだ茶色が古民家にぴったり合って、なんとも居心地の良い時間です。
暖かなコーヒーを頂きながら、
いつかもう一度、誰か気の合う人ときたいなー、
そんなことを思ったのでした。