今年は、いつになく蝶が多いような気がします。
山が近いせいでしょうか、それとも気候のせいでしょうか？
写真の蝶はゴマダラチョウです。
*
ずっと昔のことです。チョウ好きの男の子から
ゴマダラチョウの幼虫をプレゼントされたことがあります。
幼虫と言えば格好がいいのですが、いわゆる「毛虫」です。
しかも厄介なことに「エノキ」の葉を与えなければなりません。
毎日「エノキ」の葉っぱを取ってきて毛虫に食べさせる。
恐る恐るそれをやっていると、
ゴマダラチョウの「毛虫」が
実に可愛い顔をしているのに気がつきました。
そして、それが立派なチョウになった時のよろこび ！
それは全く知らなかった異文化の体験でした。
*
以来、私はチョウ図鑑と仲良しになったのでした。
秋の東京での展覧会の作品作りは
乾燥と焼成を見込むと、この時期がぎりぎりです。
昨日、何とかやっと作品作りが終わりました。
気がつけば、桜も 山ぼうしも 姫しゃらも
葉を落とし始め、もう次の季節に備えています。
ほったらかしの庭にも
素朴な ホトトギスの花が いっぱい咲いています。
自然のたくましさ、やさしさに 心が和みます。
あの日、テレビを見ながら、世界のひずみが、
ついにこんな形で現れたのかと、慄然としたことを思い出す。
あれから8年になると言う。
世界は、ゆっくりとだけれど変わりながら動いていく・・・・。
*
毎年彼岸に合わせて咲く彼岸花が、
今年はどういうわけかもう咲き始めている。
何だか、いろいろ おかしいネ。
今日は、作陶中の作品がひと段落、ほっと一息。
涼しくなって、庭のはぎの花穂が急に伸びたかたようです。
朝からその周りを、黄色の小さな蝶がヒラヒラヒラヒラ乱舞しています。
この萩は、きっとこの蝶の食草なんだな、と思いながら眺めていました。
ヒラヒラと飛び交うその姿形がとても美しいのです。
写真に撮ろうとじっと待っていましたが、その動きのマメなこと、
１秒たりともじっとしていません。
*
ようやく撮った着地の一瞬、でした。
