陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

年の瀬ー2・赤い実

2013年12月29日 | 日記・エッセイ・コラム

 朝、庭に出てみると、昨日まで元気だったスミレの花もブロッコリーの葉っぱもぐにゃりと萎れてへたっています。初霜です。睡蓮鉢の水も水瓶の水も、薄く凍っています。

 

 そんな中、無邪気な子供みたいに元気なのが、赤い実をつけた千両・万両・ピラカンスや珊瑚樹たち。 赤い実は小鳥たちの目を引き、それがやがて命の継承へとつながるからでしょうか・・。赤は、あくまで赤く、ひときわ目を引きます。

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  冬枯れの庭の赤い実がなぜか好き

   *      *      *

 赤は燃える命の色。命を思い切り燃焼させて生きている時の色。あまり実りの多くなかった一年を思い返しながら、新規一転、来年は頑張らなくっちゃ!と思う年の暮れです。

 


年の瀬

2013年12月25日 | 日記・エッセイ・コラム

 しばらく家を留守にしていました。

 やまぼうし、ろうばい、ひめしゃら、その他の木々がすっかり丸坊主になっていて、庭は枯葉で埋まっていました。

 

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 驚いたことにそんな中に、緑の葉を元気に広げたブロッコリーが小さな花をつけていました。

何気なく苗を植えておいただけなのに・・、自然の営みにはまったく驚かされます。まだまだ小さいけれどおいしそう!初めてのブロッコリーです。


窯開け

2013年12月03日 | 日記・エッセイ・コラム

 静岡市の中心街から藁科川に沿って藁科街道を遡ること約30分、そこから街道を外れて山道に入り、くねくねと山の中を10分ほど登ると岡部町に抜ける峠に到着する。そこからさらに山の奥に向かって私道を5分ほど走ったところに知り合いの穴窯がある。その穴窯に数点の茶碗を入れて頂いたので、窯開けに出かけた。

(私の運転能力からしたら超高難度な道行である。)

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 冬を迎え始めた林の中に、鮮やかな紫色の竜胆(りんどう)が咲いている。誰かに見られるわけでもないのに、凛として美しい。

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 優しい味わいに焼けた志野茶碗。

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 自然の灰でできた自然釉の茶碗。

 

 陶芸を志す人なら誰でも、一度は欲しいと願望する薪窯である。が、この窯を維持するには、頑強な体力と高度な陶芸技術が要求される。薪窯を自分で持つのは無理だと知っている身にとっては、こうして仲間に入れて頂けることを本当にありがたいと思うのだ。(写真は土と火と自然の恵みと山の空気と中で生まれた茶碗たち。)