陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

秋・一輪のイワシャジンです

2019年10月28日 | 日記・エッセイ・コラム

あっという間に「秋」、と言うより「晩秋」という感じです。

今晩なんか寒くて、先だってまで[冷房」だったエアコンを「暖房」にきりかえました。

                 *

異常気候のせいでしょうか、今年の我が家の山野草は不作です。

フジバカマもセキヤノアキチョウジもサワギキョウもオミナエシモもうまく咲きません。

楽しみにしていた「アサギマダラ」も、ついに姿を見せませんでした。

 

 

 そんな中に、ポツンと一輪、イワシャジンが咲いていました。

 ここは台風にも洪水にも見舞われなかったのに、どこか淋し気な孤独な一輪です。

            *

 不作とはいえ秋、

 秋といえば「芸術の秋」です。

 今年も11月1日から、国立新美術館で日展が始まります。

 足の怪我や目の手術やあれやこれやと騒々しい中で製作した作品でしたが、

 なんとか入選、明日はそのオープニングで東京です。

 

 


台風一過のち快晴

2019年10月15日 | 日記・エッセイ・コラム

 台風19号は、日本中に大きな爪跡を残して去っていきました。

 

台風の去った後は爽やかな青空。気温が下がったせいでしょうか秋草花が一斉に咲き始めました。

湿った空気の中に木犀の香が漂ってきます。

 写真は、つい先日までルリタテハを養っていたホトトギスです。

その葉っぱを、ほとんど毛虫に食わせていたホトトギスも、いつの間にか花芽を立ちあげ、

立派な花を咲かせています。その逞しさにはただただ驚嘆するばかりです。

                                        *

この秋、ここから4頭のルリタテハが羽化しました。

でも茎にぶら下がったまま蛹になれず、

もだえるように身を震わせながら死んでいった毛虫もいました。

観察中蝶になれたのは観察した毛虫の約半分、

実際にはもっともっと厳しい現実があるに違いありません。

 

今朝、そのホトトギスに、珍しいお客がきていました。

普段見かけない蜂です。ブンブンと羽音を響かせながら花の蜜を吸っています。

その姿形から「ハチスズメ」という言葉を思い出しました。

宮沢賢治の物語で読んだことのある「ハチスズメ」の姿です。

姿形は明らかに蜂とは違うし、羽を震わせて飛んでいる様はまさしく鳥を思わせます。

                  *

写真を撮ろうと粘ったのですがいっときもじっとしていないので、うまく撮れません。 

それで「ハチスズメ」について調べたら、「ハチドリ」のこととありました。

でも鳥ではないので調べていくと、写真付きで星蜂雀(ホシホウジャク)という「蛾」の

一種だと記されていました。 

         蝶育て蜂雀遊ばすホトトギス


                           *

「ハチスズメ」の画像検索結果

 「イーハトーブ・ガーデン」というブログによると、

 宮沢賢治はハチドリのことを、はちすずめ、蜂雀、と表記していますが、

 賢治没年以前の動物学、鳥類学の書籍には「ハチスズメ」という言葉は

 一つも見当たりません、とありました。

 ひょっとすると賢治も、花に戯れる蜂の姿を見てハチスズメ」の言葉を

 思ったのかも、と勝手に想像して、自然界の不思議を楽しんだのでした。

  

 

 


子どもは天才?

2019年10月08日 | 陶芸

夏休みに遊びに来た時に作った「陶板」が焼けたよ!

どれもみんな「傑作」だよ! 

  これはお面の一部分、全体は ↓

  こわそうだけどかわいいね! 

                       OTA作

 

   強そうな鳥になちゃって、ゴメンナサイ!   

  実は、最初に造った背景の樹木が素焼きの時壊れてしまって・・・、

       

 白い板に乗せたので、リアルになっちゃいました。

                        PIKA作

 

 

  これは、自画像だったかな・・・・?

  家族の肖像の中の一部分・・・、2019年の家族です。

  2019年夏の家族 

                KAEDE作 

 

  こちらは、赤い屋根の家と小鳥。メルヘンチックな作品だね! 

                              SOTA作 

  

            子供たちの作品、

 どれもブリュックさん(フィンランドの陶芸家にまけていません!   

   


こちらルリタテハ養殖所で~す。

2019年10月03日 | 日記・エッセイ・コラム

あっと言う間に10月、ルリタテハの誕生記を書いてから2週間が経ってしまいました。

その間、何をしていたかというと、暇を見つけたは、もっぱらルリタテハ(毛虫)の観察です。

                  *

庭の隅の1平方メートルほどの場所に何十本かのホトトギスの群落があります。

そこに数匹の毛虫がいて毎日毎日ホトトギスの葉をモリモリたべています。

今まででしたら毛虫を見つけると箸でつまんで捨てていたのですが、

今回は、ルリタテハ蝶のためにホトトギスを提供しようと決めました。

毛虫は巧みに葉の裏に裏に隠れて移動するので、赤いテープを目印にして追跡です。

観察から1週間、ホトトギスの葉はみるみる裸になり、毛虫はグングン生長していきます。

が、なかなか蛹になる気配がありません。

                  *

10月3日(本日)午前8時、ついに毛虫の姿のまま茎につるさがって蛹になる準備をしているのを発見しました。

 その一時間後には蛹になっていました。あっという間の変身で、その瞬間を見逃しました。

夕方、また別の毛虫が新たに蛹になろうとしていました。

朝晩の気温の変化や日の出日の入りの時間の変化が、彼らに旅立ちの時を感じさせているのでしょう。

彼らが蝶になって空に飛び立つのは、後何日先のことでしょうか?

                   *

小学校の夏休みの自然研究みたいで恥ずかしいのですが、

庭先のこの小さなドラマをみていると、大自然の営みの中に自分も紛れ込んでいるような

快感と感動と、そして素直に喜びを感じるのです。