陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

パラミタ・ミュージアム

2011年11月22日 | 美術館めぐり

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 「あまり耳慣れないネーミングの美術館だ」と思

 われる方も多いかもしれない。開館したのが20

 05年4月で、場所も三重県三重郡菰野町大羽

 根園となじみのない地名だ。でもすばらしい美

 術館であることは間違いない。

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 館内に入ると厳かに迎えてくれるのは釈

 迦十弟子の立像。

 ここには、池田満寿夫の最後の作品とな

 った「般若心経」全シリーズの陶芸作品

 が展示されている。 

  陶芸作品の多くは、山梨県増穂町の八

 方窯で焼かれている。陶芸の域を超え

 て彫刻に近い作品群である。

 

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 展示室に入ると、先ずその作品のすば

 らしさ、そして作品の多さに圧倒される。

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 「神神の器」と称した陶の器に、般若心経

 の一文字ずつが刻印されている。

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 池田満寿夫の「地蔵」像の頭部。

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(続)

 地蔵像についで制作されたのが「仏塔」だ。

 塔の一部に仏像がはめ込まれているが、

 その表情の一つ一つが魅力的だ。

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 陶片・陶器・心経碑・地蔵像・仏塔、と形

 を代ええながら、形の変化と同時に作品

 に奥行きと深まりが生まれていく。

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 展示室はまさに、そうした精神世界を閉

 じ込めた、「池田満寿夫般若心経の世界」

 感動的な空間体験である。

      パラミタミュージアム

 近鉄名古屋から近鉄で四日市まで。四日

 市で湯ノ山線に乗り換え大羽根園で下車。

 大羽根園の無人駅の直ぐ側。

 メインコレクションは、池田満寿夫陶彫「般

 若心経シリーズ」。パラミタとは、梵語の波

 羅蜜多(はらみた)。迷いの多い現世のから

 悟りの彼岸にいたること。

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  (写真は、池田満寿夫らしい陶版画の1枚)


第37回 静岡工芸美術展

2011年11月09日 | 日記・エッセイ・コラム

 上記美術展において、私の作品 「Q」 が、

 「静岡県知事賞」 を頂きました。

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       中央の黒いオブジェが受賞作品

  会場 静岡県立美術館 県民ギャラリー

  会期 11月8日(火)~11月20日(日)

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  今年は、レベルの高い作品が多い気がし

  ました。是非ご覧ください。


立冬

2011年11月08日 | 野草

「冬の気立ち始めて いよいよ冷ゆる也」

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 秋の花が終って、枯れ葉と枯れ草の季節です。

普段「野菊」と呼んでいるこの花が、庭の片隅に

咲いていました。正式名は「嫁菜」だと思っていま

したが、ヨメナは関西だけの花で、こちらはカント

ウヨメナというのだそうです。「野菊のごとき君な

りき」の野菊はどちらかしら?

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ついでながら、 「りんどう」 も、咲き始めました。

こちらは、純粋の静岡産、竜爪からのものです。