陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

国際陶芸フェスティバル in  ささま

2013年11月25日 | 日記・エッセイ・コラム

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 秋晴れの日曜日、川根町で開催中の陶芸フエスタに行ってきました。

今年は町ぐるみのイベントということで、ささま地区そのものが舞台として演出されており、和やかな優しい雰囲気を創りだしていました。

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 海外からの招待作家も、イタリア・スイス・アメリカ・イギリス・フインランド・デンマーク・チリ・ハンガリーと多彩で、会場でのパフオーマンスも英語と日本語と、まさに国際的。

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日本の陶芸技法とは異なる世界各国の作家の技法が実演によって紹介されて、陶芸愛好家にとってはうれしい機会になりました。

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 写真は「昨夜の野焼きは素晴らしかったよ」と参加者が言っていた野焼きパフォーマンスで完成した作品。


大津の宮のこと

2013年11月19日 | 日記・エッセイ・コラム

  先日檀(まゆみ)の記事に「万葉人」と書

 いて、急に大津の宮の事を思い出しました。

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  友人から楽吉左衛門の茶室は、京都にあ

 ると聞いたのですが、実は佐川美術館の所

 在地は滋賀県守山市、琵琶湖の畔だったの

 です。

 琵琶湖と言えば古の都「大津の宮」のあっ

 たところ、昔習った「万葉集」を思い起こ

 しました。大津は1300年も前の都です。

 

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 近江の海 夕波千鳥 汝が鳴けば

  心もしのに 古おもほゆ

 

  人麻呂は700年代に活躍した歌人です。

 その人麻呂がここを訪れた時、すでに大

    津の宮はさび れてしまっていたのでしょ

    う。 飛鳥から遠く離れた琵琶湖湖畔に立

 った人 麻呂の無常感が、時を超えてふと

 想いおこされたのでした。

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  いつの日か、楽吉左衛門氏の水底の茶室で 古を偲ぶ雅なお茶が頂きたいものです。


檀(まゆみ)

2013年11月16日 | 野草

 秋も深まり、急に寒さが増してきました。

  冬の訪れも、ま近かですね。

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 この美しい赤い花のようなもの、じつはこれ、

 檀(まゆみ)の実なんです。万葉の昔、梓弓に用

  いられたという檀の木、厳しい冬を前にしての

  萌えるような赤色は、純な少女のイメージです。

   檀の実 万葉おとめの   髪飾り

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ホームステイ

2013年11月09日 | 日記・エッセイ・コラム

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 今日のこの出会いは一生に一度だけのものだから誠意を込めて交わらなくてはいけない、利休はお茶会の交わりを「一期一会」という言葉を使ってその意味を説いています。

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 卑近なお話になりますが、先週、東京の娘の家にホームステイするために来ていたオーストラリアのご婦人(kay・67歳)と4日間を共にする機会がありました。

 見知らない土地でのたった一人のホームステイ、オーストラリア英語はなかなか通じないし、どうやって意思の疎通を図ったものか本人は勿論の こと私たちもとまどいました。

 でも彼女は臆することなく一生懸命に話します。一緒に食事をし散歩し買い物をしている内に何となく話が通じるようになり、自然に違和感がなくなり親しさが生まれて来たのでした。

 言葉だけの問題じゃあないんでしょうね、要は分かり合おうとする気持ちが大切なんでしょうね・・・。

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 思い返せば、私もドイツで2回イギリスで1回ホームステイをした経験があります。言葉が通じないもどかしさはよく判ります。でもどの国のどの家庭でも気持ちよく受け入れて下さり、たくさんの親切と優しさを頂いて帰国したことを思い出します。

 知らない国の知らない人々との心あたたまる交流の経験が、心の深いところで人間に対する愛と信頼の気持ちに繋がっている、と感じるのです。

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  ステイ最後の日、娘と私はケイと一緒に東京見学に出かけました。都心から六本木、皇居から二重橋、丸の内から東京駅へ・・・。いつもは気にも留めていなかった東京が、世界の中の「東京」、日本の首都「東京」という新たな視点で感慨深く見えたのでした。

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  (桜田門で・大きい外人がKay)   

 考えてみれば、また会う機会があるかどうかも分からない異国での出会いもまた、人生での貴重な一期一会に違いないのです。