「絶対にいるはずだ!このあたりに!」
丁寧に探すこと30分あまり・・・。
見つけました!!
ほら、れっきとしたルリタテハの蛹です。
でも、どう見ても枯葉にしか見えません、巧みな擬態です。
*
数日前、庭に水やりをしている時、
ホトトギスの葉っぱが食い荒らされているの発見しました。
よくみると太った毛虫が葉っぱを食べていました。
それから3日ほどすると、ホトトギスは茎だけになっていました。
が、毛虫の姿はありません。
で、ルリタテハの幼虫が蛹になったのだな、と思ったのでした。
去年の秋、偶然見つけた蛹が、見事なルリタテハに変身したのを
ブログに書いたことがあるのです。
(2018年10月12日・ブログ「ホトトギスとルリタテハ」参照)
ホトトギスの葉を食べる幼虫
とは言っても、猛暑の夏、ほとんど水やりもしないでほっておいた草花たちは
下葉が茶色く垂れ下がってしまって、
葉っぱと蛹はほとんど区別のつかないような状態です。
だからこその安全なのか、だからこその巧みな変身なのか、よく分かりませんが、
今年も、この小さな庭の片隅にワクワクするような
命のドラマが始まろうとしています。
手前のホトトギスの葉っぱは、ほとんど食べられてなくなっている、庭の一角です。
*
ふと、熊谷守一の描いた虫たちのことを思い出しました。
最晩期、熊谷は自宅の庭で終日を過ごすような生活を送り
鳥や虫たちを観察し続けては描いた。
アリや蜘蛛やカタツムリ、蝶やカマキリ、草花や野菜が熊谷の画因であった。
画因としては例外的にも見えるが、一連の裸婦像がある。
熊谷にとっては裸婦も自然風景もさしたる区別はなかったようである。
熊谷はただ、好きなものを、好きな時に、好きなように描いたのであった。
(図録・いのちのかたちより)