陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

年の瀬の大掃除

2019年12月25日 | 日記・エッセイ・コラム

昨日はクリスマスイブでした。

子どもたちとクリスマスツリーをつくったり、夜、そっとプレゼントをおいたりしたのは、もうずっと昔のことです。

                *

その子どもたちが、今年はそのまた子供たちと一緒に皆で帰省するというので、久しぶりの大掃除です。

掃除機をかけて、窓ガラスをピカピカに磨きました。

 

 見てください!

ぴかぴかになった窓の外に、赤や黄や茶に紅葉した木々の美しいことを!

窓ガラスを拭くと、途端に風景が輝き始めます。

         *

懐かしい昔の時間がよみがえってきました。

当時はまだ木がそんなに大きくなくて、

山の上から子どもたちが「ヤッホ~」と大声で呼ぶと部屋から返事ができました。

子どもたちは、山の草原のあたりをお尻で滑って、草スキーを楽しみました。

まだ若かった家族の建てた小さな家のせいいっぱいいの贅沢が、天井いっぱいに広がったこの窓でした。

 

 

それから40数年、子どもたちは巣立ち、木々も天に向かって伸び上がり、風景は随分と変わりました。

夏は虫や草に悩まされ、秋は落ち葉の掃除に悩まされ、煩わしいことも多い自然です。

でも、花を愛で、若葉を楽しみ、鬱蒼とした緑や蝉の声に埋もれ、秋の紅葉を迎える、

そうした自然の恩恵にはかえられません。

                *

 窓辺でコーヒーを飲みながら思うのです。

できるだけ多くの子どもたちの心の原風景の中に、

山や、川や、鳥や、木や、虫や、蝶や、魚たちが存在できますように・・・と。

 


静岡県工芸美術展

2019年12月12日 | 陶芸

今年も、第45回目の静岡県工芸美術展が、12月10日から始まりました。

会場は、静岡県立美術館1Fの県民ギャラリーA・S室。

A室は従来通りの美術部門で、壁面には染色や織物が、中央には陶芸作品が並んでいます。

こちらはいずれも大きなサイズで、会員・準会員の作品の他に一般公募のものもあります。

今回うちのアトリエからエントリーしたSさんの作品です。

   

     B室には、今年から新たに導入された「実用作品部門」があります。

こちらは生活雑貨といいましょうか、生活に密着したテーブルウエアー、カップや酒酒杯やアクセサリー

スカーフや竹製品などの作品が展示されています。

いずれも生活に密着した親しみやすい作品です。

                  うちのアトリエからGさんが陶額を出品しています。

 

      会期は12月15日(日)17時まで。

       15日13時から会場にてギャラリートークと研修会。

             是非お出かけ下さい。

 

                  展覧会は大盛況のうちに終了しました。深謝


12月・竜胆の花が咲いたよ

2019年12月01日 | 日記・エッセイ・コラム

 2019年も、もう12月です。

 しばらくぶりのブログです。

 寒くなっていよいよ冬の到来かと思うと、次の日は気温20度だったり、

 今日はまた、9月頃の台風思わせる大雨だったり、

 何となく情緒不安定な天候が続いています。

 情緒不安定は天候ばかりでなく、

 あれやこれやと、人の心も情緒不安にさせられることばかりです。

 すかっとした青い空がないせいでしょうか?

           *

 

不作だった今年の庭に、ようやく竜胆が咲きました。

 

 

 柔らかな青紫色の花は、やさしい色調で不確かな不安を誘います。

 昨日、長いおつきあいだった友人の訃報が入りました。

 しばらく前に本人からお別れのお電話を頂いていた友人です。

  

 つるりんだう今年の命燃えにけり  三浦禮子

 竜胆も空も私も逝く人も   わたなばじゅんこ

 

  逝きし友の道のしるべにつるりんどう