昨日はクリスマスイブでした。
子どもたちとクリスマスツリーをつくったり、夜、そっとプレゼントをおいたりしたのは、もうずっと昔のことです。
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その子どもたちが、今年はそのまた子供たちと一緒に皆で帰省するというので、久しぶりの大掃除です。
掃除機をかけて、窓ガラスをピカピカに磨きました。
見てください!
ぴかぴかになった窓の外に、赤や黄や茶に紅葉した木々の美しいことを!
窓ガラスを拭くと、途端に風景が輝き始めます。
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懐かしい昔の時間がよみがえってきました。
当時はまだ木がそんなに大きくなくて、
山の上から子どもたちが「ヤッホ~」と大声で呼ぶと部屋から返事ができました。
子どもたちは、山の草原のあたりをお尻で滑って、草スキーを楽しみました。
まだ若かった家族の建てた小さな家のせいいっぱいいの贅沢が、天井いっぱいに広がったこの窓でした。
それから40数年、子どもたちは巣立ち、木々も天に向かって伸び上がり、風景は随分と変わりました。
夏は虫や草に悩まされ、秋は落ち葉の掃除に悩まされ、煩わしいことも多い自然です。
でも、花を愛で、若葉を楽しみ、鬱蒼とした緑や蝉の声に埋もれ、秋の紅葉を迎える、
そうした自然の恩恵にはかえられません。
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窓辺でコーヒーを飲みながら思うのです。
できるだけ多くの子どもたちの心の原風景の中に、
山や、川や、鳥や、木や、虫や、蝶や、魚たちが存在できますように・・・と。