陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

狗尾草(えのころ草)

2014年06月25日 | 野草

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 昨年家を取り壊して空き地になった隣接の土地に,エノコロブサがいっぱいに生えてきて瞬く間に緑の野原ができあがりました。エノコログサは別名をネコジャラシというように穂先がゆらゆらと風に揺れて、いかにも爽やかな初夏の風情です。

 今朝は生憎、庭に何も花が咲いていないので、荒地のエノコログサを切ってきて壺に生けて、友人とお茶を点てたのでした。

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   雨上がり えのころ草生け 茶を点てる


obujet・オブジェ

2014年06月17日 | 美術館めぐり

 

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  バーナード・メドウス(イギリス)「恋人たち」

 

 三菱一号館は、東京駅に近いから新幹線を利用する私には、立ち寄りやすい美術館です。今回はバルテゥスの写真展を見に寄ったのですが、美術館の庭に置かれたオブジェの方が面白かったので写真に収めました。

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 題名は「恋人たち」ということですが、よく判りません。でも何やら得体のしれない存在感は伝わってきます。

 そもそもオブジェとは何なのでしょう。調べたら「アートにおける立体作品のジャンルで、彫刻が素材に手を加えて別のものを創り上げるのに対して、素材そのものの美しさ、存在感、意味、用途、などに注目するもの」とありました。

 

 実は、現代陶芸においても展覧会の作品のほとんどがオブジェです。陶芸の場合も、素材の土を焼成して別のものを創りだしますが、壺や食器はオブジェとは言いません。となると、土の存在感、意味、美しさを追求することが「オブジェ」の要素ということになるのでしょうか。

 土の存在感?

 土の美しさ?

 陶芸の新しい可能性? 

   そろそろ オブジェを創り始めなければならない身にとって

 は、 悩みの多い季節です。


東京都美術館・日工会展

2014年06月13日 | 美術館めぐり

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 東京上野公園。国立博物館、西洋美術館、科学博物館などと並んで赤レンガ造りの美術館があります。これが東京都美術館、今ここでは「バルテュス展」が開かれていて人々で賑わっています。

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 実は、今この美術館の2Fで「工芸美術日工会展」が開催されていて、ここに私も作品を出品しています。日工会は全国区の質の高い工芸美術展で、この展覧会もなかなか見応えのある展覧会になっています。

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 バルテュス展にお出かけになったら、ぜひ2F会場にも足を運んでみてください。身びいきかもしれませんが、「バルテュス展」とは異なる「立体作品の面白さ」が堪能出来る素敵な展覧会だと自負しています。


紫陽花

2014年06月09日 | 野草

 家の前庭のような谷津山の斜面にガクアジサイの花が咲き始めました。

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一昨年の秋、「谷津山を守る会」から頂いて植えたたくさんの苗が、一斉に花をつけて咲き始めたのです。目立たない花ですが、なかなかの風情です。

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   谷津山に咲くガクアジサイの花

 

 この季節どこに行っても出会う紫陽花ですが、あえてガクアジサイだけを選んで植えてくれた「谷津山の会」の心遣いがうれしです。 ちなみに、花の周辺の額の部分だけが開くものがガクアジサイで、花房がいっぱいに咲くのはホンアジサイ。山に自生するアジサイにより近いのがガクアジサイです。

 梅雨、蛍、燕、蛙、紫陽花、何だか懐かしい響き。

 けふや切らん あすやあじさい なんの色 (子規)


ヘビイチゴ

2014年06月03日 | 野草

 この春富士山の麓から運ばれてきた山野草に交じってやってきたのでしょう。芽が出て蔦が伸び黄色い花が咲いたと思ったら、こんな赤い実が付きました。

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 本物のイチゴに比べると色が鮮やかでちょっと毒々しい感じです。子供のころ、よく田んぼの畔道なんかで見かけたことのあるヘビイチゴです。誰からともなく「毒があるから食べてはいけない」と言われていたような気がしますが、調べてみると毒はないそうです。でも何となく不気味な感じがするのは、子供のころの先入観のせいでしょうか。

  ほんの一握りの土の中に何種類もの命を蓄えている「土」と「種」の逞しさには、たびたび驚かされます。


しもつけ草

2014年06月01日 | 野草

 下野(しもつけ)の国(栃木県)に咲くのでシモツケソウというのだそうです。

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 しもつけ草は木の下の日陰に咲く山野草ですが、もうひとつ「しもつけの木」というのがあって、下の写真は紅白下野(コウハクシモツケ)の木の花です。花は似ていますが、実際には木と草の違いがあります。

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 夏日になって水温が上がったからでしょうか、水瓶の中のヒメダカに赤ちゃんがたくさん生まれました。命の季節です。(今日は長女の誕生日だった!)

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