さて、だらだらと書いてしまったが、ここらで一度文章をくくっておこうと思う。まとめのレポートはスローライフ。
リビングから穏やかなミサ曲が流れてくる。
今朝は、シュナイダーさんがキッチンで朝食の準備だ。
キッチンからはコーヒーの香り・・・・・。
午前九時。
おそがけのブレックファースト。
パンも、ハムも、ゆで卵も、果物も、
これといった加工をしてあるわけでもないのに、
なぜか、とびきっりおいしい。
会話がはずむ朝のひととき。
キッチンの管理は女性、庭の管理は男性。
ドイツ女性の家事能力の高さには定評があるが、
リビングも、ダイニングも、キッチンも、バスルームも、
いつもきれいでセンスがいい。
システムも負けず劣らず機能的である。
食事の後
シュナイダーさんは、庭の手入れを始めた。
芝生を刈って枯葉をかき集めて、草花の世話をする。
ひと汗かいた後は、庭でお茶。
それから日光浴。
ヨーロッパの人々にとっての太陽は、
日本人には分らない価値があるらしい。
きれいになった芝生で遊んでいるのは、草ちゃんとお隣のヘンリー君。
午後、
買い物に行って帰って見ると、リビングのソファーで、シュナイダーさんと草ちゃんがお昼寝をしている。
ゆったりとしたやさしい時間が流れる、秋の日の午後。
シュナイダー家にお邪魔していて、何がいちばん素敵だったか、と問われたら、それはやっぱり「暮らしの豊かさ」だろう。
「豊かさ」は、時間だったり、空間だったり、会話だったり、食事だったり。何がどう日本と違うというわけでもないのに、「暮らし」が、がっちりと生活の仕組み中に位置づけられていいる感じ。 それは、三週間のバカンスがあり、ペアでオペラやパーティに出かけるのが当たり前の社会のあり方にもよるのだろうが、今回は、シュナイダーさんとバーバラさんの個性と魅力によるところ、大である 、
シュナイダーさん60歳、バーバラさん55歳。素敵なドイツの家庭を見せてくださり、ほんとうにありがとう。
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