桜が咲き始めました。谷津山の竹の子も目を覚ます頃です。いつぞやご紹介した森林伐採支援隊は静岡県の主催でしたが、同じ活動を「やつやまの会」が継続しています。本日はその活動日。
今日の私の仕事は、やつやまの会の畑に、じゃがいもを植えること。ところが、農作業の得意なおじさん、畑仕事もしたことのない新参者には任せられないと、せっせと畑を耕していきます。私たちは、仕事の邪魔にならないように見学、ボランティアにもいろいろあって、なかなか大変です。
竹の伐採をしていたHさんが、かわいい初物の竹の子を掘ってきてくれました。まだ10センチ足らずの赤ちゃんですが、竹の子ご飯にしたら、ぷーんと春の香りがしました。Hさん、ありがとう、ごちそうさま。
今か今かと待っていたバイモユリが咲き始めました。私のお気に入りの山野草の一つです。
わが家では、春になるいち早く、ヒメシャラの木の下一面にこの花が咲き始めます。花は淡い緑色、地味で目だたず控えめな花ですが、どんな花いれに生けてもなぜか相性が良く、とても品があり、器を引き立てます・・・・・・。 (そう、そう、人間にもそんな人って、いるんですよね。 ・・・・・・羨ましい限りです。)
器は水指です。先日のものとはまた違いますが、同じく焼き〆にしたものです。水差しは、お茶道具としてだけでなく、花いれとして気軽に使うのがいいですね。(今回の陶芸展には、いろいろな水差しを出品しています。ぜひご覧下さい。)
知人にチケットを頂いたので、「ブエノス・タンゴ」を聞きに行ってきました。「聞ききに」というより「見に」という感じでしょうか、歯切れのよいタンゴを踊るダンサーたちの見事な足さばき、日本の演歌みたいな恋の歌を、情熱的に歌いあげる歌い手、それを盛りあげるヴァイオリンとピアノとチェロとコントラバスとそしてバンドネオン。まさにエンターテイメントの真骨頂というところでしょうか。またブエノス・タンゴのバンドネオン奏者ファビオ・ハーゲルがいいんですね。彼がバンドネオンを操ると、聴衆は思わず魅せられて、感情移入してしまう・・・・。
南米、アルゼンチン、ブエノスアイレス、(いったことが無いので想像もつかないけれど)、多分、情熱的で激しい気性の国なんでしようね。(タンゴのリズムを奏でるバンドネオンがそんな感じをあたえるのかも)。
そんな訳で、帰り道、思わずタンゴを口ずさんじゃいました。そして家に帰ったら早速、サリーポッター監督の自作自演映画「タンゴ・レッスン」をもう一度見てみよう ! と思ったのでした。
作品に明かりを入れると、合掌づくりの大屋根から、かすかに「あかり」がもれて、ほのかな哀愁がただよいます。(写真クリックすると拡大します)
Sさんの創作の原点は、オリジナルにあります。決して人の作品を真似ません。「陶芸」だからと言って、おきまりの轆轤も使いません。すべて手作り。日頃の暮らしの中で、あれこれ思いをめぐらし、その思いを先ず図面に表現し、それを立体模型にしてから、粘土で製作します。
Sさんの手から生まれ出た作品は、世界に一つしかない、まさにSさんそのもの。柔軟な発想と無限の創造力に、私たちはいつも驚かされます。(ちなみにSさんは、お元気そのものの82歳) 。作品を、3月24日からの展覧会に出品いたしますので、ぜひご覧下さい。
赤松を五昼夜焚き続けて古式の穴窯で焼成した耳付きの自然釉花いけに、クリスマスローズをさしてみました。
写真で見ると繊細に見えるこの花、実は水揚げが悪い上に茎が短いので、生け花にはむいていません。でも、茶花としても使えそうな「侘び」のある色をしています。
「クリスマスローズの歴史はキリストが生まれる約300何前までさかのぼります。古代ギリシャのパルテノン宮殿の近くではクリスマスローズが咲き乱れていました。ヘレニズムの時代の花であることから、クリスマスローズの広義であるヘレボラスの名前は、このヘレニズム文明をその語源にしています」
なんと「クリスマスローズ」の名に反して、キリスト誕生以前からある花なんですって。そう思ってみると、厳冬の寒さの中でも、青青と茂っている葉は、太古の生き物カブトガニを連想させます。生命力の強い花なのでしょう。家のクリスマスローズは、植えてから5年目くらいにようやく咲き始めました。写真のように濃い紫色をしていますが、花屋さんにはうす緑色のものもありました。
*写真 クリックして見てください。ポタニカルアートみたいです。