陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

ごろん壷・三様

2006年08月31日 | 作品紹介

陶芸教室「朝」の人気メニュー、ごろん壷。

_001_1 ゛ごろん゛と道端に転がっている石ころみたいな自然さが、味わいです。そのうえ、山野草との相性が抜群で、どんな花でも引き立てます。

_002_2 では、誰が作っても同じかというと、さにあらず。

 左の写真は三人が作った「ごろん壷」。

_003_1  三者三様の顔をしているでしょ。

 そこがまた、この壷の楽しいところです。


雨月物語

2006年08月29日 | 日記・エッセイ・コラム

 BS2で、溝口健二監督の映画「雨月物語」を観た。

 場面1

  思いがけず、男が轆轤をひいているではないか。傍らで女房が、ハンドルのような棒を手に持って、懸命にろくろを回している。父親の手元がアップ、どんぶりのようなものを挽いている。子どもが、轆轤を回す母親に抱きついて、何かをせがむ。「手をとめるな」と父親が叫ぶ。母親は、子どもを抱えて、なお一生懸命に轆轤を回す。父親がどんぶりをシッピキで切り取る。(役者の手つきがちょっと甘いかなぁ、・・・・・)。

 場面2

 窯にうつわを詰めている。小ぶりの登り窯のようだ。もう一人の男がうつわを手渡し、もう一人の男が、窯の中でそれを受け取り、窯に詰めていく。女たちは、うつわを載せた棚板を肩にかついで、運んでくる。

場面3

 窯焚き。女房がせっせと薪を窯に放り込んでいる。焚き口が横についている。傍らにはまきの束、女がそれを取って焚き続ける。男たちは放心したように地べたに寝転んでいる。

 

場面4

藁で編んだコモに焼き物をくるんで、船に積む。船は琵琶湖を渡って都へ向かう。夕もやの琵琶湖は霧で霞んでいる。時には、海賊が出て行く手を襲うという。男たちは死に物狂いで、危険を犯して船を進めてる。

場面5

 街は人であふれている。路上いっぱいに広がる露天市。焼き物は飛ぶように売れる。腰の袋のお金がどんどん増えていく。美しい女が現われる。

 時代は天正11年。戦国の時代である。場所は信楽あたり。(琵琶湖を渡って都に焼きものを売りにいくところから考えて)。

 天王寺の乱で織田信長が切られ、柴田の兵や羽柴の兵と、戦乱が絶え間ない。山奥の窯場も戦乱に巻き込まれる。武器のない農民はただ逃げ惑うばかり。窯の火も消えてしまう。

 雨月物語は、もともとが妖怪ものである。やがて話は「窯」から離れて、戦乱で滅ぼされた一族の亡霊の話に進展する。それが本筋なのだが、私には、この「焼きもの」の場面が興味深かった。作り方、運び方、売り方、などなど。時代考証もよく考えられているし、画面も美しい。平凡な百姓に飽き足りない男たちが、一攫千金を求めて巷にうろうろしていた時代、焼き物も、そんな男たちの夢をかなえる手段の一つだったのだろう、そんな感じを受けた。

 力のある作品である。徹底したリアリズムで画面を構成しながら、そのままの手法で、いつの間にか妖艶な亡霊の世界へと見る人を誘い込む、俳優もなかなかのもの。楽しめた。


.ルーシー・リーの土

2006年08月26日 | インポート

_005  ごく普通の酸化焼成で、還元焼成のような渋くて雰囲気のある作品はできないものか、焼きものをする人なら誰でもが願うこの課題を、ルーシー・リーはやって見せてくれた。しかも、実に簡単な方法で。

 上の写真は、白色の粘土に、二酸化マンガン、酸化銅、酸化鉄、酸化コバルトを練りこんだ土で作った手作りの壷。この赤茶色の土が、焼成するとマットな黒い素地になる・・・・はず。

 陶芸教室で、みんなでこれに挑戦してみた。初心者でもできるように、轆轤を使わずに、手ひねりで。

   次のステップは焼成なんだけど・・・・・。


再びルーシー・リー

2006年08月23日 | インポート

 再びルーシー・リーに挑戦です。日本の陶芸と外国の陶芸の大きな違いを感じています。

 日本の陶芸が自然を素材にしたものなら、イギリスのそれはさながら化学式を並べ立てたような感じ、そう錬金術ですね。 鉛やすずや亜鉛や、ウランまで使って色を作っています。

 生活の様式や、食べ物の違い、文化の歴史がこういう違いになってあらわれるのかなー、などと思いながら、今まで使ったこともない金属に挑戦しています。

 さぁ、結果はどうなりましょうか。


窯焚きのこと

2006年08月22日 | 日記・エッセイ・コラム

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 30度を越すかんかんでりの夏は、陶芸の季節。

 朝から一日ががりでせっせと作品を作ってお日様に干す、

その作品というのが半端じゃなくて、

みんな、5キロ10キロという大壷や大皿ばっかり・・・・。

真夏の日光が、粘土で作った壷や皿をスピードで乾燥させてくれる。

仕事の合間に、

ショッチュウみんなでビールを飲んでいたっけ・・・・。

_002_1

お盆休みからの一週間が窯焚きだ。

仕事のことも、家のこともすっかり忘れて、

朝から晩まで、薪割り、薪運び、窯詰め

汗びっしょりで作業をした。

窯焚きの開始は決まって、夕方、

満潮か干潮の時間にあわせて始まる。

窯にお酒を上げて、二拍二礼して・・・・・。

おもむろに窯の下から火を入れる。

それから五昼夜ぶっ続けの窯焚きだ。

いろりでは、おいしそうな鍋が煮えていて、

酒宴の耐えない窯場だった・・・・・・・。

 あんな体験はもうできないだろうな。

今日、久しぶりに「大壷」をひいていたら、急に懐かしい窯焚きの思い出がよみがえって来た。真夏の草いきれや、あの煙の匂いと一緒に。

        


陶芸教室

2006年08月17日 | 日記・エッセイ・コラム

台風が接近しているとのことで、時々激しい雨が降ります。

山ボウシやエゴノ木は、もう葉を落とし始めました。

Photo_3

本日は陶芸教室。   

みんなとても真面目にやっています。

陶芸だけではありませんが、ものづくりは、毎日コツコツつみあげる職人気質がない上達しません。

などといいながら、今悩まされているのは、パソコン操作。

会報づくりのノウハウを何とか身につけないと。


ノーマ・フィールド講演会

2006年08月15日 | 日記・エッセイ・コラム

_088 8月15日 終戦記念日

YWCA主催の「2006 PEACE FESTIVAL」

ノーマ・フィールド講演会を聞きにいってきました。

シカゴ大学で、日本文学、日本文化論をおしえているノーマさんの「平和論」、とても真面目で、とても丁寧なお話でした。

ごく普通の市民である私たちが、

声に出して主張しなければいけないこと、

靖国問題、

憲法9条問題、

平和と戦争、

自由と民主主義、

どれもが身近だけれど、意識しないと忘れている、

たまにはみんなが真面目に

こんなことを考える日にしたいですね。

8月15日。


夏のおわり

2006年08月14日 | 日記・エッセイ・コラム

 ツクツクボウシがなき始めました。

 今朝、庭の掃除をしていたら、桜の木から、「つくつくぼ~うし、つくつくぼ~うし」と蝉の声。

ツクツクボウシが鳴き始めると、夏もおしまいだなー、と感じます。

法事が終わって子どもたちが帰省し、夏休みもおしまいか~と、ちょっとわびしい気分です。

蝉時雨に代わって、虫の声が聞こえてくるのも間近でしょう。

すっかりお休みしてしまった、「ぶろぐ」も、さぁ再開で~す。


大掃除

2006年08月05日 | 日記・エッセイ・コラム

 お盆休みを前に、大掃除をしています。真夏日になって、掃除や洗濯には絶好 ! 

 今年は法事があるので、わが家は帰省ラッシュ。普段使っていない部屋に風をとおし、布団を干して、バルサンを炊いて・・・。

 でも結局帰るころには、チビさんたちの足や手は、虫刺されで赤くぼこぼこになっています。人工の街で暮らす都会人は、極端に虫に弱いみたい、よくないですね。といっても仕方ないか・・・・。

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草取りから始まった大大掃除が、ようやく終わりに近づき  ました。

 


寸劇・出前講座入門講座

2006年08月02日 | 日記・エッセイ・コラム

 突然ですが、タイトルのような講座を立ち上げます。

 藤枝市に、おばあちゃん劇団「炎」というのがありました。日常のごくごくありふれた出来事を、おばあちゃんたちがシナリオを書いて、おばあちゃんたちが演じる、それは楽しい劇団でした。映画にもなったのじゃないかしら。

 テーマは、高齢化社会を扱ったものが多かったと思いますが、笑いの中にちょっぴりペーソスがあって、思わずほろりとしたものです。

 不思議なもので、家で年寄りが愚痴を言っても嫌味にしかならないものを、客観的なベールを通して「演じて見せられる」と、「うん、そうだよね、そういうことなんだよね」とうなずけたりする・・・・・。

 ずっと昔、おばあちゃん劇団を取材した時、「いつかあんな劇団私もやってみたい」と思ったことがあるのです。でも当時はまだ若かったから、実感が無かったのですが、今回、ひょんなことからほんの少しの予算がもらえたので、その真似事でもしてみようという次第です。

 劇団は無理だから、「寸劇」くらいで、ということで、その入門講座を立ち上げました。本日講師の先生と打ち合わせをしてきました。 実施は、10月から。

 お芝居の好きな方、何かを演じてみたい方、ぜひご参加ください。講座は無料です。詳しくはまたお知らせします。