陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

筒茶碗

2006年06月28日 | 作品紹介

20060618_016先日ご紹介した「筒茶碗」が完成しました。

なかなかのできばえです。

20060618_018 伊賀荒目土に白化粧し、正面の部分の化粧を掻き落として景色に仕上げています。焼きは、地の部分をのぞいて、灰釉を掛けました。

高台の目土の痕も鮮やかに、伊賀の荒目の豪快さが生きています。

こんな茶碗で、一服差し上げたいものです。


東京の顔

2006年06月28日 | 日記・エッセイ・コラム

 ちょっと留守にしていました。

 家に帰って、テレビをつけたら、カリスマ美容医師を母に持つ女子大生の誘拐事件をやっていました。その華麗?で優雅な暮らしぶりは、まさに東京の「富」の象徴でしょうか。

 娘二人が東京にいて、何だかだと用事を作ってくれるので、よく東京に出かけます。時間にすれば、たったの1時間の距離、でもその人口の過密ぶりでいえば、静岡の100倍、いや1000倍でしょうか、東京は全く人で溢れかえった街です。

 あまりにも短絡的かもしれませんが、その溢れかえるような人々が、全く生産の手段を持たないで、(米も野菜も作らないで)、地方都市とは比べ物にならないほどの富を所有していることの不思議に驚かされます。そして、東京って、「どこかがおかしいんじゃないか」と思うのです。

 超過密都市の富と貧困の構図、そして、延べ面積にしたら、一人の空間は数平方メートルしかないかもしれないあのマンションション群の人工空間の中で、塾だお受験だと勉強を詰め込まれ、テレビやパソコンを相手にバーチャルな体験を積み重ねていく子どもたち。

ふと、わが家のおチビさんたちの未来も不安になります。

20060618_013  静岡に帰ると、庭ではアガパンサスが咲き始めていました。

20060618_012  

何処にでもあるありふれた花ですが、季節にあわせて次々と咲く花々の美しさは、確かな手ごたえで人の心を和ませてくれます。


オカトラノオ

2006年06月21日 | 野草

20060618_003  本日は夏至。一年で一番昼の長い日。

 夏至は「キャンドルの日」ですって。

         短い夜を蝋燭で楽しむためでしょうか。20060618_005  この時期、 庭  

 は雑草に覆われます。雑草に混じって咲いているのは、 

 オカトラノオです。20060618_006_2

        

  写真、クリックすると拡大します。拡大してみてください。

美しいというばかりでなく、花の持つ意外な仕組みに驚かされます。

「一粒の芥子にも宇宙が宿っている、」って言ったのは寺田虎彦だったかしら。


ルーシー・リーに挑戦

2006年06月19日 | 陶芸教室

20060618  ルーシー・リーについては、以前ここでもご紹介しましたが、2年ほど前に東京で展覧会が開かれてから人気急上昇、今、東京国立近代美術館工芸館で再び、「ルーシー・リーとハンス・コパー展」が開かれています。

 そのルーシー・リー展が、いよいよ今年の暮れ静岡アートギャラリーでも開かれます。 

 そんなこともあって、娘の友だちの静岡アートギャラリーの学芸員が、陶芸に来て、ルーシー・リーの釉薬や粘土の再現に挑戦しました。日本の陶芸にはない釉薬や焼成方法が、どこまで再現できるか興味津々です。

20060618_010 リーの釉薬については、非常に詳しいレシピが残されています。ちなみに、写真で使用している粘土は、二酸化マンガンを初めとして5種類の金属粉を混ぜたもの、焼成するとこげ茶色になります。


筒茶碗

2006年06月17日 | 陶芸教室

20060604_013  抹茶茶碗は、陶芸の中でも、最もその技量が問われるものです。

 抹茶茶碗は、まずその姿形が美しく、品がなければいけません。さらに、茶席では、「拝見」という所作があり、茶碗の姿形だけでなく、裏側の高台の削りをじっくりと鑑賞しますから、高台の削りが美しくなければいけません。

20060604_014_1  高台は、竹べらをぐるっと回転させて一気に削り、その箆目を残すようにします。 熟練した技術が要求される仕事です。

 今回は、陶芸教室のベテラン組みで「筒茶碗」に挑戦しました。素敵な美しい筒茶碗が焼ける予定・・・・で~す。なんて言って、そんなに簡単ではないのですが、乞うご期待 !

 写真は、わが陶芸教室の長老Sさんの「筒茶碗」(未焼成)です。


焼成完了

2006年06月08日 | 作品紹介

20060604_001 焼成完了、

二日間おいて、今、窯を開けました。

20060604_003 今回は、いずれも、陶芸教室の作品です。

まちまちの形ですが、それぞれの思いが込められている

20060604_005 ものなので、焼成には気を使います。

赤土にちょっと白化粧をしたものが多かったのですが、

                 20060604_007 さて、

みんな気に入ってくれるかしら。

20060604_006 陶芸教室の手作り作品は、轆轤形成にないユニークなものが多く、それがかえって個性的な味を出しています。

*写真は、クリックすると拡大します。


焼成

2006年06月05日 | 陶芸教室

 午後11時、ただ今焼成を開始しました。

 焼成は、なるべく割安の深夜電力を使うようにしていますが、焼成時間が25時間もかかりますから、結局、昼間の電力が2、夜が1 ということになります。値段を考えると重油が一番安いのですが、手間隙や体力のことを思うと、どうしても合理的な電気になるのですねー。

20060604_015_1 本日の写真、

ヒメシャラの花の蜜を吸うジャノメチョウ

拡大してみると、とても素敵です。

ヒメシャラは今花盛り。朝みると、石段の上に、白いかわいい花がポタポタと落ちています。多分花の落ち具合が「椿」と似ているのでしょう。これと似てもう少し大ぶりの花を「夏椿」といいます。

        (写真クリックすると拡大します)


素焼き

2006年06月01日 | 陶芸教室

2006050501_045 しばらく留守にしました。

その間に、陶芸教室の作品の素焼きが完了しました。

 陶器は、粘土で成形したものを乾燥させ、それをさらに750度で焼きます。何もつけないでただ焼くだけだから「素焼き」ですよね。素焼きすると粘土は、植木鉢のような状態になり、こうなると水に浸しても、釉薬を掛けても壊れませんので、絵付けをしたり、釉薬を掛けたり、いろいろな作業が自由にできます。

 で、次の工程が、「本焼き」です。