2001年の出版なので、これまで紹介してきた「読み返したくなる本」の中では、一番新しいということになります。
ジョディ・フォスター主演で映画化されていますが、映画は原作にない部分をだいぶふくらませていて、結局そのふくらませたところが余計だったなという残念な結果になってしまいました。
科学者の父親と孤島で暮らしているニム。ボートに乗って調査に出かけた父親が嵐のせいで戻って来ない。
ニムは父親の代理で作家のアレックスにメールの返信をするようになりますが、アレックスはニムのメールに書いてあったSelkie とFredが、まさかアシカとイグアナだとは夢にも思いません。
孤島でたくましく暮らすニムと典型的な都会人の作家アレックスとのメールのやりとりが楽しい。
娘を一人残して、プランクトンの調査に出かけてしまう父親。それあり得ないだろう。いやいや、アシカとイグアナとカメと一緒にゲームをするニムの方がもっとあり得ないな。
はらはらさせて、そして最後は幸せな気分になれる本てあまりないかもしれない。