テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

聖典を小脇に抱えて。

2010-06-15 23:26:27 | ブックス
「出番だよっ、テディちゃムズ!」
「うんッ! ひさしィぶりだねッ、ユキノジョン!」
「がるがる~!」(←訳:さあロンドンへ~!)

 日本全土が、やったぜ!サムライブルーの勝ち点3だ!
 と熱狂しているこのときに、私たちときたら……
 こんにちは、ひねくれ者のネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「ぐるる!」(←訳:虎です!)
「シロクマのユキノジョーでぇす!」

 この毛玉たちが揃えば、ええ、もちろん!
 御紹介いたしますのは、偉大なるあの探偵さん関連の一冊です。
 さあ、こちらを、どうぞ~!


 
                ―― ホームズ聖地巡礼の旅 ――


 
 著者は平賀三郎さん、’10年4月に発行されました。
 活字マニアさんでしたら、この題名で、お分かりでしょうか。
 そう、これはシャーロッキアン活動の見本のような研究書なのです!

「ふァいッ!
 みんなァ、だいすきィ! ほーむずさんッ!」
「史上最高の探偵さんだ!」
「ぐるぐるる!」(←訳:無敵の知性だよ!)

 えー、しかし、世には
 『シャーロッキアン? 何それ~?』という御方もおられましょう。
 『ホームズ? 昔読んだけど忘れちゃったよ~』という御方も。

 そんな方々のために説明いたしますと、
 シャーロッキアンとは、
 シャーロック・ホームズの熱烈な愛読者さんを指します。
 世界で最も有名なシャーロッキアン組織は、
 英米圏を基盤とする『ベイカー・ストリート・イレギュラーズ』――
 
 よく知られた御話ですが、
 20世紀を代表するSF作家アイザック・アシモフさんも、
 『ベイカー・ストリート・イレギュラーズ』のおひとりでした。

 シャーロッキアンの憧れ、『ベイカー・ストリート・イレギュラーズ』!
 ただ、栄光ある『イレギュラーズ』に加入するには、
 ある条件をクリアしなければなりません。それは……

  《シャーロッキアン論文を著述すること》!

「むッ!ろんぶんッ!」
「知恵の証しだぁ!」
「ぐるがる~!」(←訳:難しそう!)

 アシモフさんも、熟慮の末、論文を書き上げました。
 題して、『小惑星の力学』……!
 SF作家としての才を存分に発揮したその論旨は、
 アシモフさんのミステリ作品『黒後家蜘蛛の会2』収録の
 『終局的犯罪』に転用されています。
 興味を持たれた御方はぜひ一読を!

「さすがはァ、あしもふさんッ!なのでスよゥ!」
「面白いんだからぁ、もう!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:ヴィクトリア勲章をあげたいくらい!)

 イレギュラーズさんたちが嬉々として行っている
 ホームズ物語の研究、分析、論証を、
 この御本――『ホームズ聖地巡礼の旅』でも見ることが出来ます。

 『ぶなの木屋敷』があったのは、
 ウィンチェスターのどのあたりなのか?

 『ソア橋』で描かれたトリックは可能なのか?
 そして、描かれなかった真実とは……?

 ホームズさんを御存知ない方々には、
 はぁ?
 ワケわからん!
 と言われちゃうかもしれません。
 けれど、シャーロッキアンにとっては
 ついつい手にとってみたくなる、
 《聖典》探求の書です!
 ミステリ好きさんにも、おすすめしなくちゃ!

「労作だね、テディちゃムズ!」
「うむッ! すばらしいィけんきゅうだよッ♪」
「ぐるがるる~!」(←訳:英国へ行きたくなる~!)

 ホームズファンさん、
 いえ、ホームズマニアの皆さま、出動タイムですよ!
 
 
コメント
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