テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

スツールで、《謎》を一杯。

2010-06-27 23:16:31 | ブックス
 蒸し暑~い週末でしたねえ、ふぅ~、
 こんにちは、今なら31アイスクリームのチャレンジ・ザ・トリプルだって
 へっちゃらよ!なネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるーがる!」(←訳:虎ですーあちち!)

 暑さ寒さをものともしないアウトドア派か、
 それともインドア派か……
 私たち活字マニアはどうしてもインドア派ですが、
 ここにも、おりますよ。
 インドア派の方々が。
 いったいどんな御方かと申せば……さあ、こちらを、どうぞ~!



                 ―― 今宵、バーで謎解きを ――


 
 著者は鯨統一郎さん、’10年4月に発行されました。
 第一作『九つの殺人メルヘン』、第二作『浦島太郎の真相』に続く
 バー・ミステリ・シリーズの第三作が、この御本です。
 
「あうゥ~、テディちゃ、おさけはァ、にがてでェ~…」
「ぐるる~…」(←訳:僕も~…)

 心配しなくていいんですよ。
 お酒が飲めなくったって大丈夫!
 バーの暗がりに身を潜め、
 盗み聞きしちゃえばいいんです♪

 ……でも、すぐバレちゃうかもしれませんね。
 何故ならこのバー《森へ抜ける道》、
 常連さんにしてお客さんは、たったの……3人?!?
 その3人のお客さんとマスター、
 合わせて4人が世間で噂になっている事件について、
 そういえばさあ~、
 などとお喋りを始めると、
 ああら、びっくり!

「うむッ!
 このよにィ、ふしぎィ、なしィ!」
「がるがるぐるるぅ!」(←訳:謎もたちまち消え失せるぅ!)

 いうなれば、
 ミステリの名作『隅の老人』的な
 安楽椅子探偵型の短編ミステリの日本版、ですね。
 この御本では、ミステリに加えて、
 ギリシア神話のモチーフが各作品に
 投影されています。
 ゼウス、アリアドネ、
 ヘラクレスや、パンドラ……。

「ふァ~いッ! きいたことォ、あるでスよッ♪」
「がるぐるる!」(←訳:映画でも観たし!)

 考えてみると、
 これはちょっと……いえ、なかなかに危険な賭けです。
 ミステリマニアさんで、
 しかもギリシア神話に詳しい御方ならば、
 もしかしたら、物語の途中で犯人を見抜いてしまうかもしれません。
 
 鍵は……神さまたちの、性格にあり!と。

 そんな危険はとうに承知の著者・鯨さんが、
 タペストリーのように織り上げた《謎》の核は?
 バーから一歩も出ずして、
 マスターとお客さんたちは
 事件を解決できるのでしょうか?

「してほしィでスゥ!」
「ぐるるがるるーる!」(←訳:酔っ払う前に解いちゃってね!)

 脱線しがちな探偵さんたちの会話も笑える、
 楽しくて正統派な連作ミステリ、
 ミステリ好きさんにおすすめです!
 神話や昔話が大好きなの!という御方も、ぜひ~♪

「わいんもォ、いッぱいィ、でてきまス!」
「ぐるるがるがる!」(←訳:ワイン好きな人も読んでみてね!)
「ぐびびッ、とォ~♪」
 
コメント
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