テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

キンピカを探し求めて。

2012-08-19 23:06:04 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もふゥ! ひやけェしちゃうッ!」
「がるる!ぐーるるがるがる!」(←訳:虎です!ピーカンだからね!)

 こんにちは、ネーさです。
 暑いし、陽光が強過ぎて外出もままならない日曜日……
 でもインドアでの読書なら日焼けの心配も無用でしょ♪
 リラックスしての本日の一冊は、はい、こちら~!

  


 
              ―― 黄金の日本史 ――


 
 著者は加藤廣(かとう・ひろし)さん、2012年5月に発行されました。
 ルックスはちょこっと地味~な新書タイプの御本ですが、
 《黄金》という文字が加わると……

「せんせーしょなるゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:サスペンス!)

 そうですね、
 人類の飽くなき欲望の対象――GOLD!
 そして黄金の国といえば、
 ジパング、
 つまり、ここ日本のこと、というのが定説です。

 では、日本に於ける《黄金の扱われかた》って、
 どうだったのでしょう?
 昔の人たちは、どんな風に《黄金》と接していたのか?
 《黄金》にどのような価値を見出していたのか?

「きんきらきんのォ?」
「ぐるるっ?」(←訳:宝ものっ?)

 この御本の序章『日本で金が発見されるまで』に拠れば、
 日本の黄金発見元年は天平21年(749年)。
 あら、意外に遅いのね?
 そう驚かされたのは私ネーさだけではないようです。
 当時の方々もまた――

   今までこの国には無い思ってたけど、
   あったんだ!
   黄金が採れるんだ!

 大感激は、『天平』から『天平感宝』への元号改元となって表れます。
 万葉歌人の大伴家持さんも歌に詠みます。

  ― すめらぎの御世栄えむと東(あずま)なる陸奥山に黄金(くがね)花咲く ―

「くがねッ、でスかッ♪」
「ぐるるがるるる!」(←訳:なんだかリアル!)

 黄金発見!

 ……したのはいいけれど、
 はたしてこれは快挙であったのでしょうか?
 
 東北の地に産出した黄金は、
 奥州藤原氏に空前の繁栄を招きましたが、
 悲劇のもとともなりました。
 鉱脈が涸れるまでの数百年、
 黄金の存在は国家を揺らします。

「おうごんッてェ、そんなにィ、たくさんッとれたのでスかッ??」
「がるぐるるるがるっるるぐるー?」(←訳:採れた黄金はどこへ行ったのー?)

 西欧世界の王さまたち権力者たちが夢想したジパングの黄金は
 いったいどこへ行ってしまったんでしょう?
 すべて幻だったのでしょうか?
 いえ、確かに黄金はあったのです。
 その行方は――

「どこッ?」
「がるがるっ?」(←訳:どこどこっ?)

 説明されてみれば、なるほどそれしかないわね!と納得の結論は、
 どうぞ御自分の眼で!
 がつんと読んで、
 ばしんと膝を叩いてくださいな♪

「もいちどォ、でてこないかなッ、おうごんッ!」
「ぐるぐるがるるるー!」(←訳:欲張りはダメだよー!)
「てへへッ♪」

 歴史好きさんには特におすすめの一冊です。
 ぜひ~!
 


  
コメント
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