テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

古き佳き時代の《?》。

2012-08-20 23:06:04 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 すぺいんはァ、あちちィッ!」
「がるる!ぐるぐるがるるっ!」(←訳:虎です!ドイツもあちちっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 スペイン版ツール『ブエルタ・ア・エスパーニャ』開催中の現地は45℃!
 ドイツでは『バッテンフォール・サイクラシック』というレースが行われましたが、
 現地ハンブルグは、なんと39℃!

「あちゅゥ~いッ!」
「ぐるる!」(←訳:暑過ぎ!)

 2012年は全地球的規模で猛暑……というのは、本当のようですね。
 今からもう来年の夏が怖い~と震えながら、
 本日の読書タイムで御紹介いたしますのは……ひんやりホラー?
 いえ、ミステリですよ~!

  


 
               ―― マシューズ家の毒 ――


 
 著者はジョージェット・ヘイヤーさん、原著は1936年に、日本語版は2012年3月に発行されました。
 英原題は『Behold,here's poison』、
 以前に御紹介しましたヘイヤーさん著『紳士と月夜の晒し台』の
 姉妹編ともいえる作品です。

「むふゥ! ずいぶんッ、むかしィでス!」
「ぐるがるる!」(←訳:1936年とは!)

 時代背景を同じくする『紳士と月夜の晒し台』は
 ミステリファンに大好評をもって迎えられました♪
 この御本は、
 『紳士と月夜の晒し台』に登場したスコットランドヤードのハナサイド警視シリーズの
 第二作目となります。
 
 1930年代――
 NHKで時折り放送されているTVドラマ『エルキュール・ポワロ』シリーズと
 ほぼ重なる時代ですね。
 英国の、いえ、西洋社会の“上流階級”が
 優雅で、矍鑠(かくしゃく)としていた時代……。

「しようにんさんがァ、おおぜいィッ!」
「ぐるがるがるるる!」(←訳:有能な執事さんも!)

 ロンドンからあまり遠くない、
 けれど窓外には原野(ヒース)が広がる《ポプラ屋敷》は、
 執事さん、その奥さんで料理人さん、
 メイドさんが二人、と
 大貴族さんの邸宅には及ばないけれど、
 現代の私たちから見たら羨ましくなっちゃうような、
 お金持ちの御屋敷です。

 当主は、実業家のグレゴリー・マシューズ氏。
 グレゴリーさん、
 お金持ちではありますが……

「もんだいィ、ありッ!」
「がるる!」(←訳:だよね!)

 ええ、そうなんです。
 性格悪ぅ~い、と評されるグレゴリーさん。
 ミステリ作品の被害者にうってつけの人材、なんですねえ。

「ぎゃわッ!それをォ!」
「がっるぐっるるがるっ!」(←訳:言っちゃいますかっ!)

 この御本で肝心なのは、
 被害者は誰だ?
 ってことではなくて、
 犯人は何者だ?
 どんな方法を使ったんだ?
 ってことなのよ。

 事件発生から何日も経過して後、
 《ポプラ屋敷》にやって来たハナサイド警視は、
 何かにつけ喚いたり騒いだりの
 マシューズ一族にうんざり?しつつも、
 真相究明に取り掛かりますが……

「じけんげんばはァ~!」
「ぐるぐる!」(←訳:掃除済み!)

 物的証拠、ゼロ。
 容疑者たる遺族さんたちも、
 わざとなのか天然なのか、
 トンチンカンな会話で捜査陣を混乱させます。
 事件はこのまま迷宮入りしてしまうのでしょうか……?

 ハナサイド警視や部下のヘミングウェイ部長刑事をはじめ、
 憎めないキャラさんたちが右往左往♪
 英国らしいユーモアをちりばめた味わいは、
 山椒は小粒でぴりりと辛い!ミステリ作品です。
 ミステリマニアさんは必読ですよ~!

「がんばれェ、けいしさんッ!
 がんばれェ、すこッとらんどやーどォ!」
「ぐるがるがっる~る!」(←訳:健闘を祈ってま~す!)

 さらなる好評につきシリーズ三作目も刊行されますよう、祈ってます!
 
  
 
コメント
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