テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

の~んびりな、午後の一冊。

2012-08-09 23:18:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 むむゥ! とらいあすろんのォ、いッとうしょうはァ~」
「がるる!ぐっるるがるるぐるっる!」(←訳:虎です!やっぱり英国がさらったよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 トライアスロン男子では英国の兄弟アスリートさんが金メダルと銅メダルを獲得!
 開催国の地の利があるとはいえ、
 金メダルを稼ぎまくる英国勢……!

「てにすでもォ、いッとうしょうゥ、でしたでス!」
「ぐるがるぅ!」(←訳:すごいなぁ!)

 では、本日の読書タイム物件も
 英国絡みの御本を紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!

  


 
    ―― エドワード・D・ホックの シャーロック・ホームズ・ストーリーズ ――



 著者はエドワード・D・ホックさん、原著は2008年に、日本語版は2012年6月に発行されました。
 英原題は『THE SHERLOCK HOLMES STORIES OF EDWARD D.HOCH』、
 題名でもうお分かりですね、
 ベテランミステリ作家エドワード・D・ホックさんによる、
 シャーロック・ホームズ贋作集です。

「にせもののォ、ようなァ~」
「がるるぅぐるるる~」(←訳:パロディのような~)

 ホックさんは現代の米国の作家さんですから、
 微妙な言い回しや描写は、
 もちろん原典のホームズ譚とは異なっています。
 また、ホックさんはユーモア重視で知られる作家さんです、
 とすると、どうしても……

  サスペンスフル!

 ではなくて、

  のんびり♪
  のどか♪

 な味わいの、
 変調ホームズ贋作風作品集、になっちゃうんですね。

「ひょうしもォ、きゃわゆいッ♪」
「ぐるぐるがる!」(←訳:明るい雰囲気!)

 装画は西山クニ子さん、装幀は松本美紀さん、
 この可愛い表紙を披き、
 まずは冒頭に配された一編を読んでみましょう。
 題名は、
 『いちばん危険な人物』。
 この御話が誰の目線で描かれているのかといえば――

  教授。

 ホームズ譚で《教授》といったら、
 それはもう! 問答無用で、あの教授さんを指しますよね。

「うむッ!
 はんざいかいィのォ、なぽれおんッ!」
「ぐるがるるっるぐるるがるる!」(←訳:今はライヘンバッハの瀧の底!)

 あの教授にとっての、ロンドンでいちばん危険な人物とは
 いったい誰のこと?
 教授よりも危険な人物なんて、いるのでしょうか?

「ひィッ! おそろしィ!」
「がるるー!」(←訳:怖いよー!)

 次に控えまするは、
 『まだらの紐の復活』。

 ストーク・モーランの悪夢ふたたび?
 インドの毒沼蛇がまたしても襲い来るのか?
 危険を察してか、
 銃をそっと上着にしのばせるワトスン博士!

「へへへッ、へびィはァ、いやでスゥ!」
「ぐるぐるがるー!」(←訳:ボクもイヤだー!)

 ニヤリとさせられたり、
 真面目だったり、
 思いがけぬゲストさんが登場したりの
 ホックさん版ホームズ・ストーリー12編は
 どれも表彰台間違いなしの面白さ!
 ミステリ初心者の方々に、
 そして気合いと気骨のミステリマニアさんにも
 おすすめの一冊です。
 穏やかなな夏の午後、
 の~んびりとお読み下さいね♪

「かたてにィ、すいかッ!」
「がるるぐるがるがるるぐるぐるるる!」(←訳:もう片方の手には楽しい読み物を!)

コメント
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