喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『おはよう』

2017-07-19 11:53:56 | 
荻野優子詩集『おはよう』を戴いた。

表紙からの印象のようにやさしい言葉でつづられた詩集だ。
その巻頭詩「息」。
←クリック
1960年生まれの著者が今後の人生への決意のような詩。
そしてこの詩「雪」。
←クリック
これも決意の詩でしょうか。”レールに向かって降りしきる”がいいですねえ。情景がくっきりと見えます。

第二部では、貴重な記憶が作品化されている。父、母のことなど人間臭い人間の営みが。
「鼻歌」という詩の最後にこう書かれている。
  辛いときにも出るんだ
  あの日、廊下で唄っていた人も…

年を重ねて、人の痛みをわが身のものとして感じている。自省の詩。

第三部ではご自身の教師という職業からの作品が並ぶ。
これも貴重。

巻末詩はこれ。「おはよう」です。


やさしい言葉で書かれているが、江口節さんは帯文にこのように記しておられる。

わたしは何も言うことはない。
あ、「あとがき」も紹介しておきましょう。
←二段階クリック

コメント
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