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田辺聖子さんと足立巻一先生

2018-02-27 14:54:49 | 足立巻一先生
わたしの蔵書の中でも最も古いものだろう、この本。

昭和39年3月10日発行の『感傷旅行』(田辺聖子著・文芸春秋新社)。箱入りです。
わたしは初版を購入している。
田辺さんの本は、これを皮切りにたくさん読んできた。
何年も後に宮崎修二朗翁や足立巻一先生との関係を知ることになり、そのことは『触媒のうた』にも詳しく書いたのだが。
しかし、恥ずかしいことを告白するが、田辺さんの初期の「虹」という小説は読んでいなかった。
それをこのほど読んだ。『うたかた』というタイトルの文庫本で。
「虹」だが、宮崎修二朗翁が昔、「宮っ子」に連載された「文学の小道」に書かれている。その文章が素晴らしい。
宮崎翁、まだ60歳代前半だ。

例によってわたしは『うたかた』を「あとがき」から読んだ。そして驚いた。
こんなことが書いてある。
《(略)はじめての長編「花狩」を出版した折、「文芸大阪」の編集者の一人、小原敬史氏や、詩人の足立巻一先生がいろんな方に引き合わせて下さった。》
おお、なんということ。足立先生のお名前が。
まあ、そんなに驚くことではないのですが、「先生」という敬称に気づきました。
他の人の名前にはみな「氏」がついてますが、足立先生だけはわたしと同じく「先生」だ。
なんだかうれしくなりました。
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