喫茶 輪

コーヒーカップの耳

金子光晴のこと

2024-09-26 09:38:37 | 

今、昔に書いた孫詩をFB(読者限定)上に順次上げているのだが、その関連で金子光晴の詩集『若葉のうた』を再読してみた。

優しく柔らかい詩を書いている。

「問答」後半部分。

  つみ木の門のようにあぶなっかしく

  ひとりで立上った孫娘に、じじが

 

  ほんとうは誰に似てるのときくと

  しわがれた声で、わんわんと言う。

こんな詩を書く詩人です。

金子は筋金入りの反骨詩人というイメージがわたしにはあったので、この詩集は全く別物という感じ。

出版当時はとかくの批判もあったという。

関東大震災の後、西宮の縁者のところに一時住んだことがあり、そこで着想した詩もある。

そのことも詳しく知りたくて、このほど図書館からお借りしてきた。

『金子光晴自伝・詩人』(講談社文芸文庫刊)。

読んでみたが、少年、青春時代は、聞きしに勝る放蕩無頼ぶりだった。

それを赤裸々に書いている。凄い人です。

およそあのような孫詩を書く人とは思えない。

 

『コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。無頼の人も多数登場。

 

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