自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

番組には出て来ない話。

2014年08月14日 01時55分56秒 | 世界自転車探検部
ポルトガルは、さすがにヨーロッパだけあって、
道のほとんどが舗装路。
しかも路肩が広くて走りやすい。
今回ばかりは砂利道に縁がないかと思ったら…


やっぱり引き寄せるんですね。
バッチリ道に迷って、見事なグラベルに出会いました。





パッと見たところ、畑の奥に消えていく道は枝葉のように別れていて、
しかもスマートフォンの地図を見ても、道は載ってない。
ちょっと間違えば延々と路頭に迷うことになりそうでしたが…

「どうにかなるさ」で突き進むことにしました。


グラベルに慣れてない太郎ちゃんは、大変そうでした。
途中で吠えさかる野犬(黒くてかなりデカかった)に追われたり、
砂地に足を取られて立ち往生しながら、
10キロを1時間かけて、ようやく舗装路にたどりついた。


しかし!
喜ぶ皆を尻目に、私の顔から血の気が引いた。


カメラマイクの風防(マイクをカバーするスポンジ)が
無くなってるじゃありませんか!
どうやら振動でどこかへ行っちゃったみたい。
(アルゼンチンでもこんなことがあったな…)


これ、分かりにくいと思いますが、
実はとても大変な出来事なんですね。
ここで風防を無くしてしまったら、音声にガサガサという風の音が
入りっぱなしになってしまうのです。


10キロの「野犬がうろつく」砂利道に落ちていることは確実。
しかも日は暮れようとしている。


もう、泣きそう。
でも、迷いなし。
私は全員に謝って、ひとりで探しに戻ることにした。




砂利道をかっとばして、
目を皿のようにして、
さっきの野犬(よく見ると口からよだれが垂れてた…気がする)にふたたび追われて、
急カーブを曲がりきれずコースアウトすること3回。





あった!
9キロ戻ったところに、ポツンと落ちてた!


野犬が来たらすぐに走り出せる体制を保持しつつ、記念撮影(↑)。



とどのつまりは、ただの独り相撲なのですが。
見つかって相当うれしかったです。
ともあれ、砂利道の映像はステキだとは思います☆