Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

京都暮らし102. 酒宴の効

2009年09月17日 | Kyoto city
 先日の日経新聞、国際海洋裁判所判事の柳井俊二さんの記事に以下の一文があった。
 「酒と食事は相互理解を深め友情を結ぶ。」
 要約すれば酒と食事が、人々の間にある垣根や、つまらないメンツを取り払い、本音で話し合い、信頼関係をつくるということだ。
 私が思うに、外交において酒宴を設けるのは、相手も人間であり、胸襟を開いてこそ信頼関係も高まり外交も進展するのであろう。他方酒宴を持たない国家同士というのは、戦争状態なのである。例えばブッシュ時代のアメリカと北朝鮮のように。
 以前、酔っぱらって記者会見に臨み、首にされた我が国の大臣がいたが、このような光景をみると、ああなんと我が国は島国根性なのかと思った。大臣が酔っぱていたら、翌日の会議はすべてキャンセルして、翌々日から行えばよい。全く我が国の酒を飲まなくなった小市民的官僚と、メディアの頭の堅さには、あきれるばかりである。
 酒宴をもうけ信頼関係をつくり、人脈をひろげてゆくことは、国の外交であれ、我々の仕事であれ同じであろう。
 私もかつて中国人と一緒に仕事をしていたときは、会議中に、もうこいつらは馬鹿かといわんばかりの剣幕で応酬する時もあった。その後で、食事・酒宴になると、この中国人達と大いに食べ、大いに飲み、大いに語らい、そしてあしたもよろしくといって握手して1日が終わるのである。それが中国流なのである。海外そして国内の仕事において、こうした酒宴がつとまらないと、仕事でけんか別れしたままとなり、その後の信頼関係は築けない。
 そうしたことに思いをめぐらせていると、最近我が大学では、戦争状態を好む学生達が増えてきた。つまり酒や食事に誘っても、応じない輩がいるのだ。ほなら、私も教育上必要なことだけ述べて、あとはほかしておこうか。それは、アメリカと北朝鮮のような敵対関係をお望みなのだから(笑)。

高山市・酒造元
Fuji FinepixS5pro,AF-SNikkor16-85mm/F3.5-5.6ED
シャッター1/60,絞りf3.5,焦点距離16mm,ISO800,F2モード
コメント
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