Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE10. 巡り歩く行動様式

2010年07月13日 | Kyoto city
 昨日は、夜半のワールドカップ決勝戦を見ていたので、朝から少し頭がもうろうとしていた。延長戦でスペイン勝利の頃にようやく起き出した。
 思えば初夏からは、F1グランプリ、ウィンブルドン、ツール・ド・フランス、それに今年はワールドカップが加わるという、世界の代表的な競技が集中し、それらの多くは夜中に放映されていたから、不規則な生活の日々を余儀なくされる。
 昨日は、朝方から激しく雨が降っていた。時折風も強く嵐のようだ。天気予報では、九州などで大雨らしい。最後の梅雨だろうか。
 眠い目をこすりながら朝飯を食べ終わる頃、激しい雨も小止みになってきた。そこで東山二条の大蓮寺まで足を伸ばした。門前に掲げられている「走り坊さん」の絵が可愛い。阿弥陀如来の使いとして、毎日洛中洛外を走って走って、走り抜いて生涯をささげた実在する健脚のお坊さんである。
 また大蓮寺は、六角堂に始まり清和院で終わる洛陽三十三番札所の一つである。寺の縁起では、広域で巡礼が困難な西国三十三番札所巡りに変わり、後白河天皇の時代に市内のお寺を巡礼するコースが設けられたと記されている。
 今でも、例えば手元の京都自転車マップによると、幕末史跡コース、観光スポットコース、近代建築コースといった具合に京都市内を走り回るコースが13設定されている。また催事で見れば8月地蔵盆の頃に京都市内に入り込む6街道の入り口にあるお地蔵さんを巡る「六地蔵めぐり」がある。さらに市内の観光バスも多彩な拠点をつなぐ多数のコースが設定されており、大いに市内を走り回っている。
 人間の動機は異なるものの、行動様式として見れば、複数の拠点を巡り歩く回遊型の様式は、昔も今も変わらないようだ。
 だから、クラシックなビジュアルイコンとも言うべき御朱印をもらいながら洛陽三十三所観音巡礼というのも一つの市内回遊の方法だと思う。巡り歩きながらその道すがらに様々な発見もあるだろうし、京都という街の空気を感じる事も出来るだろう。そして私は、案外これは、フォトジェニックな街の歩き方かも知れないと思っている。
 そんな時は、迷わずに御朱印帳とオリンパスペンを持って行こう。
 夕方から小振りな積乱雲と、オリンパスブルーと言いたくなるような(笑)、澄み切った青い空がのぞいていた。クリアな光が眩しかった。夏近しである。

京都市・大蓮寺
OLYMPUS PEN E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm/F4-5.6.
シャッター1/200,絞りf8,焦点距離45mm,ISO200,iFINISH.
コメント
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