Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE17. レンタルな時代

2010年07月20日 | Kyoto city
 先日の祗園祭・宵山で私も、和服屋のレンタル浴衣を利用したことは前にも書いた。実は、この仕組みが大変よくできていて、少し勉強になった。
 私が利用した和服屋だが、浴衣の他に帯や下駄や巾着袋までトータルコーディネーションをして、ちゃんと着付けてくれて貸してくれるのである。 返却は翌日で良い。それに着付けと同時にできる女性の髪のセットは500円と破格の値段で整えてくれるし、リボンや花のかんざしなどもコーディネイトしてくれるわけだ。
 レンタル料は6,000円弱と他所よりは料金が少し高めなのだが、浴衣は買わされるわけでビジターにとっては記念品にもなり感激ものである。浴衣自体は街中でも1,000円で売られているので、価格も安く、気分に応じて気軽に楽しめる要素なのだろう。
 だから京都の街を歩く多くのお姉ちゃん達は、浴衣姿で髪をセットしてバッチリ決めているわけだ。街を徘徊していて、そういう姿を随分見かけたのだが、ちゃんと裏側にはサービスの仕組みができていたわけだ。まさにレンタルな時代である。
 思い出せば私の親も昔気質だから、子供に着物をつくることを楽しみにしていた。だからもう随分前に、浴衣をつくってもらったことがある。何回かは着たが、しばらく押し入れに入れっぱなしにておいたら、生地が黄ばんでしまい、捨てられてしまった。今ではへこ帯だけが残っている。
 そんな昔の経験をすると、いまのレンタル浴衣の仕組みは良くできている。必要なときに、その時の流行や気分に応じて浴衣を選び、着付けやセットも含めて丸ごとサービスしてくれるて、そして誰でもがリーズナブルに楽しめるのである。
 そんなわけで、レンタルしたときの浴衣が手元にあるので、下駄ぐらいは買っておこうと心は動く。宵山では、女性用下駄が500円などというのもあった。それを翌日からは2,000円で売るそうである。つまり宵山は和装小物のセール時期なのである。だから人々が数多く集まるわけだ。そんな経験をすると、次第に和の文化に関心を持つようになり、やはり日本人だと思うのである。
 そこに祗園祭が単なる遊びだけではない、日本文化発見としての催事、という意味があるのだろう。

京都市・新町通
OLYMPUS PEN E-P2,M.ZUIKO DIGITAL 14-150mm/f4-5.6
シャッター1/160,絞りf8,-1/3露出補正,焦点距離56mm,ISO200,iFINISH.
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