夜、若狭のPAPASへ寝酒を飲みに出かけ、帰りしなに松山通りの先に大型クルーズ船が停泊している光景をみて、宿に戻り撮影機材をとってかえし撮した画像。那覇の街に建ち並んでいるマンションよりはるかに大きなクルーズ船が、ゆっくりと岸壁を離れてゆく姿は迫力あるだろうと想像していた。
那覇でテレビを見ていたら、毎週水曜日に、この大型クルーズ船が宮古島に接岸され、5,000人の中国人インバウンドが訪れるそうだ。沖縄県宮古市の人口が5.4万人なので、水曜日だけ街の人口が1割増加する。そしてドラッグストアで日本製品をカート一杯に買いあさり、少しばかりの観光をし、砂浜にゴミを捨てて、帰ってゆくと地元テレビニュースは報じていた。
そんな実例をみるまでもなく、最近オーバー・ツーリズムという言葉を耳にする。バルセロナ、京都で。
京都を例にあげれば、観光客数が増えるのではなく、日本人観光客が減少し、外国人観光客が増大し、例えば舞妓パパラッチといった言葉が示すように敷居の高さを共有しない外国人達が押しかけ、生活市場だった錦が観光客相手のジャンクフード店に変わりと、異文化の侵入によって日本人が押し出された格好になってきた。観光客が多すぎて京都の風情がない、マナーが悪い、いつも道路が混む、バスにも乗れない、などなど、オーバー・ツーリズムの弊害も出てきている。
そうした波が沖縄にも、押し寄せよつつあるわけだ。
沖縄県那覇市
SONYα6000、Carl Zeiss16-70mm,F4.0
ISO12800,焦点距離70mm,露出補正+0.3,f/4,1/90