Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Fisheye21. 車椅子のダイバー

2019年11月24日 | diving

 多分画像の彼だったと記憶しているが・・・。

 久米島のダイビングでは、日常車椅子で生活しているダイバーがいた。船の縁に腰掛け装備をつけてもらい、私と同じようにズルズルとズボラ風エントリーをし、そして私達と同じペースでダイビングをしているダイバーだ。ありゃ、潜り慣れているではないですか。確かに水中の方が地上の移動よりは、はるかに楽なのだ。

 ダイビングショップでお昼を食べたあと、彼が30センチはある段差を越えて車いすでトロトロと橋を越えて出かけてしまった。あら、どうすんだろうかとスタッフに訪ねると、彼は写真を撮りながら港まで車椅子でゆくんですよ、という話だった。

 彼は、オリンピックの車椅子だったら2,000万円ぐらいするんですよ。あれ、国が補助するんですよ、そんな話しが聞こえてきて耳に残っていた。ベンツより高いのかぁー・・・。それにしても船ではジッと動かずにいる彼の忍耐力には脱帽する。

 もう一人、みるからに80歳は越えたお爺さんがいた。潜るでもなく、スタッフでもなく、なんだろうとみていた。翌日、ついにインストラクターのすすめとサポートで、ほんの少しだけダイビングをした。あっ、やはりダイバーだったのだ。時間こそ短かったが、ダイビングをして恐縮しながらエキジットしてきた。ご苦労様でしたと心の中で思った。そんなに早くあがってこなくてもいいのにさ、こちらはタップリ休めて好都合だったのだ。

 久米島のダイビングショップe's divingは、身体障害者の受け入れを行っている。

 さて、もう一つ余談があった。二日間のダイビングを終えて港に帰る途中、ガリガリと船底をこする音がしたと思ったら浅瀬の砂にマッタリとはまり込んだ。動かそうにも動かないから、まさに助け船を無線で呼んでいる。こここそ健常者の出番だろうというので私も含め数人が海へ飛び降り一斉に船を押したら、船はなんなく動いて浅瀬を抜け出せた。なんだ簡単だったか。そんな海の感触が心地よかった。実は暑かったからもう少し浸っていたかったのだ。

 そんな経験をしつつ、ふと考えると、どんな年齢になっても、その人なりの目標が人間には必要であること。目標を捨てたら意識はボケ老人のごとくだということを。歳だからという言い訳で目標を持つこと、持続させることを諦めてはアカンということでしょう。

 

沖縄県久米島イマズミ

GoPro7、INON水中セミフィッシュアイコンバージョンレンズ UFL-G140 SD

ISO342,焦点距離3mm,露出補正0,f/2.8,1/280

コメント
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