翠は、今日は夜勤だ。深夜に翠のナースへ晃子さんとコウさんが深夜のおやつタイムにやってくる。
・・・
晃子「童貞だった服部君って、下手じゃない?」
コウさん「もちろんド下手よ。だってさあ救急外来希望じゃん。だから手がもろエッセンシャルワーカーみたいにごっついの。そんな手で、これが女が随喜の涙を流して喜ぶクリトリスはどこかなぁー・・、なんていいながらいきなり探ってくるじゃん。私、もう痛っ!、だもん。そうすると彼は『あら!、感じるんじゃないの!?』なんて不思議な顔してんのよ」
翠「だってあそこは内蔵の一部なんだから皮膚感覚とは違うよね。その辺が知識と現場のずれかなぁー」
コウさん「だから私はもっと優しく撫でるように触ってねって言うわけ。でも彼には撫でるような感覚がわかんないわけよね」
晃子さんがテーブルの花瓶に生けてあったエノコログサを取って・・・
晃子「猫じゃらしで撫でるような感覚よね。猫じゃらしで訓練させるか?」
翠「あっ、それいい」
そういってコウさんの首をなでなでしている。
コウさん「わっ、ゾクゾクする!。その感覚よねぇー!!」
翠「そこが男と女の感覚の違いだよねぇー」
コウさん「で、ねぇー、お腹に子供がいるじゃん。そこを触るときだけは、すっごく優しいの。医者だから心音を感じようとしているのかなぁー。でもその先に指を這わせて割れ目に指を入れると無骨なエッセンシャルワーカーだよん」
晃子「女感覚と男感覚の違いってあるよねぇーーー」
・・・
次第に夜が明けるのが遅くなってくる小樽の街である。