K点越え

スキーのジャンップ競技では最近K点(危険マーク)を超えないとなかなか勝てない。今の社会の状況はどうも危険マークを越えていないか。
「格差社会」や「勝ち組・負け組み」などの言葉が出てきた当時はなるほどと思ったが、今はそれを超え、勝ち負けなく「総崩れ」状態の域に入っているのではないかとわずかではあるが思うようになった。
特に教室で見る子供たちの表情や近所で飲む居酒屋での話題などからだ。
勤務していた高級住宅地の学校の所謂「いい子」・・・・勉強ができたり運動の達者な子どもたちの表情が従来思われているほど良くはない。居酒屋では、酒代に困るほどの人や、家庭的に『訳あり』そうな人も世間話では勝ち組の立場で大声で論評する。
要するに、自分の現実と意識、見かけや立場と内実の乖離があまりにも大きい。これでは建前と本音の違いも大きいはず。こんな姿を見ていると、人が羨むような社会的権威を持った人や、大会社の大金持ちの社長さんも、意外と私事でお悩みの方も多いのではないかとの思いが沸く。何人の幸福にとっても家族・地域・自然はかけがえない。しかし実際は立場に関係なく多くがそれを確かなものにするのは難しく、根無し草になってはいないか。一線を越えたなと思うのはその辺からだ。
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