私的な生活

公私の区別は人によって違う。しかし誰しもその個人は私的な生活があり、さらに個人的な生活がある。

 それは、家族やどんな友人とも共有できないし、する必要もない価値観であり個人的な精神空間として誰もが天賦的に固有している。社会的には基本的人権の最たるものだろう。

 それが蹂躙される傾向にないだろうか?その背景は近代的な都市化などあるだろうが、これも限界が問われているように思う。
  職業人として言えば、家庭生活・家族生活は私的に当たるが、それは時間的に極端に狭められ、そういう中にあって、家族関係の中での個人的な精神空間はまた制約され、保障されにくい。
 今日の殺人バラバラ事件が家族関係にまで及んでいるのは、その表れの一つではないか? 社会の構造や、進み方を問うことなしに、単に家族のあり方やモラルの問題として、厳罰に処しても後を断たないだろうと思う。ましてで興味本位で奇異さを追い、性格や人格の問題にし、背景の奥を探ろうとしない今日の風潮は、方向音痴で、問題解決からはもってのほかだ。テレビは今日もそればっかし。
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