観劇三昧:岡山大学演劇部『山田次郎物語』(全国学生演劇祭)
2017/4/21
山田次郎の一生を、山田次郎物語という本を通して高速で振り返る話。
なんでもない普通の人の一生がすばらしいという日常賛歌。
一人の山田次郎とそのほか大勢のコロスで成り立っている。
家族友人知人、喫茶店のドアや立ち木まで、ぜんぶ人で演じる。
有効に時間とスペースを埋めて、作中、一定の情報量と緊張感が保たれている。
個々の役者が、ちゃんと頭を回して作品を支えているのがわかる。
文脈は違うけど、平田オリザの「俳優は考える駒」という言葉を思い出す。
編集力と演出力が問われる作品。
テンポの良さと見せ方のバリエーションは十分だったけど、会話や動きの精度はもっとのびしろがありそう。
あと、山田次郎がほんとうになんでもない普通の人かどうかは、ちょっと判断が分かれるところだと思う。
================メモ===============
公演時期:2017/02/26
脚本/演出:伊藤圭祐
配役
山田次郎:田中優真
ヤマダ・ミク:中尾小夏
ふせん:
小原千明
佐藤晴香
吉田陸也
宇賀朋美
青木大地
太田健斗
眞庭周之
中村洸太
原田実季
嶋田有希