遠藤雷太のうろうろブログ
何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。




2018/11/23

・新撰組の原田左之助と長倉新八が、坂本龍馬との出会いをきっかけに、「正義とは何か?」という問いに自分なりの答えを出そうとする話。

・自分自身、新撰組にはほとんど思い入れがなくて、学生時代に司馬遼太郎で少し読んだくらい。

・あと、坂本龍馬は信者がめんどくさいイメージがあるのでやや嫌い。

・カンパニーの知識はほとんどなく「殺陣がすごいんでしょ」くらい。そして、終わった後の感想も「殺陣がすごかった」。

・高い期待値をさらっとクリアするのはプロの証。

・プロの基準は人それぞれだけど、自分は「もらったものに対して、付加価値をつけて返せること」が条件だと思う。

・受付の壁が花スタンドで覆われている。花屋の匂い。

・オープニングからさっそく殺陣。わんわんズのような「乱闘らしい乱闘」も魅力的だったけど、こちらはわかりやすくて見栄えがいい。一口に殺陣と言っても色々。

・殺陣での当たり判定やSEでミスが見つからない。

・なにぶん新撰組なので、登場人物が多い。それでも殺陣によるキャラの描き分けでバリエーションが尽きないのはすごい。

・オープニングの流れは、一人が出てくる→ばっさばっさと人を斬る→名乗り、のほぼワンパターンを人数分繰り返す。

・それだけでチケット代(4500円)の元が取れたような気持ちになる。斬られ役の役者さんはほぼ同じだというのに!

・特に土方歳三の羽織で敵をあしらう動き、山南敬助(めがねキャラ)のゆったりした敵を払いのける動き。

・特に山南の達人然とした動きは、体が動きにくくなったベテランの役者さんが、それでも殺陣をやらなきゃいけないときに参考になりそう。

・土方歳三が怖い。人斬り集団の副隊長然としている。

・あと、坂本龍馬。やや嫌いだったのに、見終わるとちゃんと好きになっている。くやしい。

・もともと見栄えのする大きな体を活かして、ゆっくり強く剣を振るう。どうせなら銃も見たかったかも。

・ほぼ2.5次元と言っていいような大らかな世界観を活かし、ケレンのある完成度の高い作品に仕立てていた。

・完全な漢芝居のなか、札幌チームの西森妃奈さんが、ほとんど唯一の笑わせシーンを背負っていてえらかった。



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2018/11/22

・「触わると死んでしまう小箱」という都市伝説の真相が明らかになる話。

・一人主人公を決めて話を進めるのではなく、各登場人物の断片を繋ぐことで、真相らしきものが見えてくる構成。

・見たのは初日。全日程で前売券が完売しているのはすごい。

・TGR参加作品の中でも最若手グループに入る団体だと思うけど、券売もそうだし、座組み、グッズ展開など、公演全体のパッケージングがうまい。

・前説の安心感。外郎を売るように諸注意のアナウンスをしている。

・客席の隣に、たまたま先日のTHE SAN-DAIで優勝した氏次啓くんがいて、会場中「名古屋に行くの?」とか聞いていたら開演早々名古屋がディスられていて気まずい。

・途中、テロリストに捕まっていたジャーナリストをいじったりもしているし、いかにも怒られそうなギャグが好きなのかな。やめろとは言わないけど、都度、怒られたらいいと思う。

・配役が巧み。さすが、かつて遠藤みたいなド素人役者を舞台に上げて成立させただけのことはある。

・北海道から岐阜に行く民俗学者と院生、オカルト雑誌に配属された女性記者と彼女に思いを寄せる後輩、大学生バカップル、ユーチューバー。政府の役人。

・廣瀬詩映莉さんの演じる院生。なにをするにも一捻り入っているし、モノローグも安定している。自分は見れなかったけど、過去の一人芝居の成果もありそう。

・加えて、どういうわけか、いかにも味噌カツにつられて行っちゃいけない場所に行っちゃいそうなウッカリした感じの人に見える。配役と役作りが両方うまい。

・見た瞬間に「これは…ひどい」と口に出してしまいそうになるヤバいバカップルに、いろいろこじらせてそうなユーチューバー。

・噂と真相でテンションを変えて見せるのうまい。

・国の人だけ完全にファンタジーな感じだった。

・モノローグを中心に話を進めていく構成のわりに、全体的に滑舌が怪しかったのはご愛嬌。

・息が合わない人の会話は、役者さんどうしの息が合っていないとできない。

・作中最大の秘密はさらっと明かされる。

・もっとわかりやすく盛り上げる方向にも作れそうだけど、作り手側はそういうのが好みではなかったのかな。



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