ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』

2024-01-06 15:56:40 | 読書


なんとも不思議な小説だった。
最初は翻訳本だと思った。
アメリカのハイスクールから始まる主人公たちのライフヒストリーや振る舞いのリアルさ。
アメリカのリアルなぞとんと縁がないのに、リアルというのも変だが。
その文体もなんとなく翻訳のもので、
にしては作者の名前は日本人そのもので、「あれっ!」と思ったのは事実。

ジュリアン・バトラーといい、アンソニー・アンダーソンといい、実在の人物としか思えない。
というのも、実在の人物がそこかしこに存在するために、誰が創作で誰が実在なのか、
エピソードのどれが実際でどれが創作なのか。
まったく分からず、実際にあったこととして無理なく読んでしまう。

読み終えて、好きな本ではないし、もう一度読みたい本でもない。
けれど、すごい本だとは思った。
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