バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

残念な状態で…

2012年05月16日 23時51分59秒 | バス運転士

朝の通勤通学時間帯、私は比較的運行時間の長い路線を走っていた。終点の某駅まで、あとバス停4つとなった交差点の信号が赤になり、私は… そのまま左車線で止まった。

“そのまま”というのは、十数メートル先の道路左端に、黒い布が丸まったような… 何か柔らかそうなモノが落ちていたので、右へ車線変更するか否か迷ったのだ。

が、普通車にとっては邪魔にならない程度の位置と大きさだったので、「もうすぐ次のバス停だし… 右車線へ移動して、左車線から後続車に来られるのも… まぁ、ちょっとくらい踏んでも問題ないだろう」と思ったのである。

そこへ、通学途中と思われる高校生の女の子が通りかかったのだが、わざわざ自転車を止めて数秒間… その黒いモノの状態を見極めるように、覗き込んでいた…

その様子を見ていた私は「あれは… 布などではなく… クロネコの…」と、ようやく自分の判断が間違っているらしいことに気が付いた。

その高校生は“残念な状態”を見極めたようで、そのまま立ち去ったのだが… 私の頭の中から「ちょっとくらい踏んでも…」という考えは完全に消え、青信号になると同時に右ウインカーを出していた…

いくら残念な状態とはいえ、クロネコ(生き物)と布(ゴミ)では大違いだから… ん? そういうアンタも、ある意味“残念な状態の生き物”じゃないかって!? うまいこと言うなぁ~ ハハハ… ほっとけ!